[書評]MEDIA MAKERS―社会が動く「影響力」の正体

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[書評]MEDIA MAKERS―社会が動く「影響力」の正体

MEDIA MAKERS―社会が動く「影響力」の正体 (宣伝会議)[Kindle版] posted with ヨメレバ […]

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LastDay.jpで褒められてるのを見て、そのままKindleストアで購入。

書評『MEDIA MAKERS 社会が動く”影響力”の正体』(田端信太郎)がめっちゃ勉強になる | Last Day. jp

MEDIA MAKERSは、リクルートでR25の立ち上げに加わり、その後ライブドアでのメディア事業部長、現在はNHN JapanでLINEやNAVERまとめのマネタイズ関連の仕事をしているという、一流の「メディアの人」が書いたメディア論の本。

いちおー「ブログ」ってメディアを運営している自分的にも、参考になる事いっぱいのとても良い本でした。

情報を発信すること自体に価値は無い

まず本書で最初に語られるのが「メディアの心構え」的な話。

「コンテンツ」があり、「発信者」がいて「受信者」がいることでメディアはメディアたりうる、という話から始まっていく。

情報を発信すること自体に価値はなく、重要なのは「読み手に届く」ということ。

言われてみればその通りのことなんだけど、ブログにしてもこの意識があるかないかってのは「ブログがうまくいくかどうか」を考える上で非常に重要な考え方に思えた。

3つの次元で考えることを覚える

メディアの特性は「3つの軸」をフレームにして考えて考えていく。

具体的には

  • ストックとフロー
  • 参加性と権威性
  • リニアとノンリニア

の3つ。

例えばウェブというメディアで考える場合、「ストック」の代表がWikipedia。

ウェブ上の「ストック」は検索からの流入が非常に多いため、SEOを意識することは非常に重要な要素。

逆に「フロー」の代表格は、はいわゆるニュースサイト。大事なのは「鮮度」

著者が創刊に関わったR25は「フロー的」なフリーマガジンに「ストック」の要素を絡めていくことを意識して作られたものらしい。

そして、重要なのはこういった「ストックとフローの両方を行き来できる視点を持つこと」

フロー型コンテンツ一本でやってきて伸び悩むウェブサイトが、ストック型コンテンツも増やして新たなユーザーを獲得する、という可能性は大いにあるので「発想の引き出し」としてこの概念をきちんと理解しておくことは重要なこと。

メディアとは「予言が自己実現する」世界

もう一つ面白かったのが、メディアとは「予言が自己実現する」世界だ、という話。

この「予言を自己実現させる力」の大きさが「ブランド」になり、「ブランド力」を手に入れることが「1クリックいくら」などといった広告の世界から抜け出していくことにも繋がっていく。

そして、ブランドとはリスペクトであり、読者の興味に迎合した記事ばかりを均一に量産してしまうことは、長期的には読者からのリスペクト獲得の機会を捨てることにつながってしまう。

「間違ってもなおせばいい」という考え方も、同じように「リスペクト」から遠ざかる、ブランドを築き上げるためにはよくない考え方である。

「尊敬・信頼・畏怖されないメディアは叩き売りされる」

これは、一人のブロガーとしても、ちょっとじっくり考えてみるべき課題に思えた。

ブロガーとしても得られるものが多い1冊

ストックとフローを行き来できる視点を持つこと。

そして「ブランド」というものをきちんと考えていくこと。

「ブログ」というメディアをやっていく上でも学べる点が非常に多い、読んで良かったぜって素直に思えた本でした。

本書の最後の章のタイトルが「拡大する、個人型メディアの影響力とこれから」だったってのも、なんか個人的に嬉しかったっす。

ブロガーならば読んでおいて損は無い本だと思います。