9月30日発売の処女作「たった一度の人生を記録しなさい」のカバーが出来上がりました。
発売までまだ時間があったりして、だんだんドキドキしてきております。やっぱりはじめては緊張します。はじめてとかって痛いって聞くし。
色々あるオレ
はじめてのときにもちょっと書いたのですが、ちょーマジメです。
別にブログは不真面目とかそういう風には考えてはいないのですが、ようするにマジメな文体で書いてあります。ちょーすごいとか、泣けてきたとか、そういう表現は全然ありません。
とは言え、ブログでもすっげー意識してることなのですが、難しい言い回しとか用語とかそういうのは極力使わずに「わかりやすいことば」で書くようにはめちゃめちゃ気を遣っております。
オレだけど、ブログのオレとはちょっと違うっていうか、そんな感じ。
リアルだろうがネットだろうがなんだろうが「なかのひと」は常にgoryugoであり、同時に五藤隆介なのですが、その「オレ」が存在する場所ってのはブログだけではなくて、Twitterでの「オレ」だったり、リアルで友だちに会ってるときの「オレ」だったり、いろいろあります。
そして、良くも悪くも全部「オレ」だけど、場所によって「オレ」は、びみょーに色々違います。
リアルにしたって、その場所に居る人が誰なのかによって「オレ」は違うし、ネットでもそれは同じ。
だから、本の「オレ」もオレだけど、ブログのオレとはちょっと違う。
それぞれのメディアに向いた方法
ていうか言いたいのはそこではない。
そういう「オレ」を出す場所ってのはいっぱいあるんだけど、ただ文字を書くだけのことだとしても、「媒体」によって得意不得意があると思っているのです。
ちょっとした会話だとか速報、つぶやきを残すにはTwitterはすんごい向いてる。でも、ゆっくりじっくり何かを「残す」ようなイメージではない。
自分が思ったことをまとめるのなら、ブログはすんごい向いてる。とは言っても、一つのテーマについて体系立てて網羅するのはあんまり向いてない。
で、本はその辺りと真逆の性質なイメージ。
情報が届くようになるのは、とても遅い。速報性でネットに勝てるわけがない。だから、ニュースみたいなすぐに風化してしまうような内容は向いてない。そして、紙面に限りがあるから、良くも悪くもそこには「制限」がある。
でも、たくさんの文字を、見やすく表現するのは本が一番得意。あるテーマについて、ゆっくりじっくり網羅するのはとても得意。
ネットで数万文字の文章は読む気になれないけど、本だったら読める。なんでかはあんまりよくわからないけど、本なら長くても読める。
風化してしまわないように色々考えた
でも、この本はデジタルな本なわけです。デジタルをフル活用して人生を記録しておこうぜって本なわけです。
1年も経ってしまったら、凄まじい技術の進歩によって、なにもかもが古くなってしまいかねないような素材なわけです。
だから、風化しないようにいっぱい考えました。
細かいツールの使い方とか、そういうのはあんまり載せていません。そういうのは本を読むよりネットで調べた方が便利です。
そうじゃなくて、もうちょっと根本的なデジタルツールで記録するための考え方とか、どんな風に使ったら面白いのかとか、もっと根本的な、なんで記録するのかとか、そういうことを「まとめ」ました。
こういうのは逆に、ブログはあんまり得意じゃない分野っていうか、ブログにまとめるのは難しいし、めんどくさくて書かないような分野だとも感じています。
なんとなく、ブログは「パーツ」の集合体。だからスピードは早いんだけど、どうしても網羅しきれない。
本はパーツ一個一個から考える。まとめるのに時間はかかるけど、一冊で一個のストーリーになるように工夫してある。だから一通りまとめて読むのは読みやすいし、わかりやすい。
どっちにも得意なところ不得意なところがあるから、それぞれの得意なことをやった方がいい。
そういうイメージを持っています。
ちなみに「文体」に関しても、そんな風に得意不得意があるんじゃないかなーと思っています。自分が書いてるわりと口語体な文章は、「オレの」ブログには向いてるんだけど、このペースで何万文字も一気に読もうとすると、わりと読みにくい。ていうか、なんとなくあわない。
そんなことも思ったりしました。
ひょうしのはなし
と、スーパー長い前置きを乗り越えて、表紙について。
Amazonにもうちょいデカい画像があるのですが、表紙にはEvernoteな緑と、iPhoneと、私の「たった一度の人生の記録」な写真で構成されております。
ていうかデザイナーさんて凄いっすね。
iPhoneを通して、自分だけの人生(写真)をEvernote(緑)に保存しておく。
なんかだいたいこれだけで本の中身で言いたいことが過不足なく全部載ってます。しかもそれがかっこええ。
こういうのを見ると「著者」ってのは土台の文字を書くだけであって、そこにいろんな凄いプロの人が関わってようやく完成するモノなんだな、ってのを実感します。
そして、表紙の写真にも数多くの「人」が写っていますが、人生もまた人との関わりで出来てるんだなーってのも実感しております。