Evernoteは魔法のダンボール箱のようなもの Evernoteビジネスセミナーのレポート

Evernote salesforce 1

7月28日に名古屋で行われた、Evernoteビジネスのセミナーに参加してきました。

名古屋で行われるEvernote公式のセミナーみたいなやつは可能な限り参加するようにしているんですが、今回のセミナーでSalesForceの中嶋さんの話を聞いて、自分の中でごちゃごちゃしていたことがすごーくスッキリ腑に落ちました。

簡単にまとめたいと思います。

満員の会場で行われたビジネスセミナー

今回のセミナーは、NTTのドコモビルで、7月28日の13時30分から17時までに渡って行われる、マジメ系のEvernote Businessを学ぼう、という感じのセミナー。

Evernoteビジネスは今現在かなり注目されているみたいで、約60人入れる会場が満員。そもそも抽選で当選しないとセミナー参加できない、という盛況っぷり。

講演はNTTドコモ、Evernote、SalesForce、CloudPackの4人の方がEvernoteの話を色々する感じ。

その中で個人的に特に印象に残ったのがSalesForceの中嶋さんのお話だったのです。

Evernoteは魔法のダンボール箱のようなものである

まず中嶋さんが最初に話したのは「Evernoteは魔法のダンボール箱のようなものだと思っている」という話。

Evernoteはダンボール箱のようにごちゃごちゃになんでも色んなものを突っ込んでおくことが出来ることに加え、魔法のような方法で様々なものを取り出すことが出来るイメージだ、とのこと。

それを踏まえた上で印象的だったのが「構造化データと非構造化データ」という言葉。

構造化データは入力が面倒

一般的に、企業システムというのは「構造化データ」であるため、データを入力するということが非常に面倒。

たとえば、議事録を取るという1つの仕事にしても、構造化データにそれを入力しようとする場合には「本質的に不要」な仕事を行わなければいけないことになってしまう。

非構造化データは入力が楽

対して、Evernoteのような「非構造化データ」というものは、入力するデータに制約が存在しないため、不要な手間を増やすことなく、思いつくままになんでも必要なデータを入力することが出来る。

これがいわゆる「Evernoteの便利なところ」として認識されているもの。

ただし、構造化データにももちろん便利なところと言うのは存在していて、構造化データというものは「分析」や「自動化」というものを得意としている。

じゃあ、いわゆる「構造化データ」のSalecForceと「非構造化データ」のEvernoteをうまいこと楽して結びつけることが出来るようになれば、入力も楽だし、いろんなことも自動化出来るし、分析しやすくなるし、いいこと尽くしなんじゃない?

構造化データを非構造化データを結びつける

Evernote salesforce 2

ということで、サンプルの1つとして紹介されたのがZapierといういわゆるIFTTTみたいなサービスを使って、EvernoteとSalesForceを結びつける、というもの。

大雑把に言うと、この仕組みを作っちゃえばEvernoteで特定のタグ付きのノートを作ってやると、自動でセールスフォースに議事録を残すことが出来ちゃって、入力はすごーく楽だしさらに分析にも役立てられるぜ、って感じの仕組み。

ゆるく入れたデータ(Evernote)を、Zapierを経由してやることでかちっとデータベース(SalesForce)に入ってくれる。

これで「両方のいいとこ取り」が出来ちゃう、という感じのお話。

個人的にすごーく共感できたのが「人間はもっと生産性の高い仕事のみに集中出来るようにすべきだ」という話全体を通した一貫性のある主張。

ホント、まだまだ現代においても「ムダな事」ってすごーく多いと思ってて、それが技術の力で少しでも減らせるのならば、そんな素晴らしいことは無いと思っています。

すごい問診票

Evernote salesforce 3

SalesForceって、SalesCloudという「型にはまった社内業務システム」の印象があるんだけど、実は本質は「データベース」で、様々な外部のアプリで自由な連携というのが可能。

その中のサンプルとして、今開発中のものとして紹介してくれたのが「すごい問診票」

病院なんかの受付の問診票の「下敷き」に電子化したハードウェアを導入することで、紙に書いた情報というものを、人間が手動でデータを入れる、ということなしに「電子化」してしまう、というハード&ソフト。

実際に動いてるデモを見せてもらったんですが、チェックマークや○を付けた部分というのが、データとして取り込まれた時点ですでに電子化されている、というところが面白い。
Evernote salesforce 4

これによって「紙」と「電子データ」というものはよりシームレスに連携出来て、様々な「無駄な仕事」を減らす事が出来るようになりそうだよね、みたいな話でした。

この製品自体はまだ開発中のものではあるんですが、スキャンとはまた違ったアプローチでの紙の電子化、という面白い方向性を見せてもらえた感じです。

「構造化データ」「非構造化データ」

Evernoteビジネスの話も色々と聞いていて面白かったんですが、今回のこの「構造化データ」と「非構造化データ」という2つの言葉で、Evernoteというものがどういうものなのか、自分の中でかなりすっきりと理解することが出来ました。

そして、今回の話を聞いて、これまで全然興味なかったセールスフォースに、見事に興味がでてきてしまうという「嬉しい誤算」があったことも大きな収穫でした。

Evernoteってどういう風に使ったらいいの、みたいなことを聞かれたときには、今後この「構造化データと非構造化データ」という話を上手に噛み砕いて説明するようにしていきたいな、と思った次第であります。

この記事を書いた人

五藤隆介(goryugo)

「仕事効率化」「ライフログ」「家族Hack」「デジタル情報共有」みたいなことを書いてます。

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