Mac OSをYosemiteに変更したのを機に、Macの日本語入力を「標準のやつ」に変更しました。
これまでは、割と長いことATOKの月額版を使い続けていて、ATOKに慣れつつはあったんですが、この2週間くらい試用してみて、月額版のATOKは解約して、しばらくは「標準」を使ってやろうという結論に達しました。
「ことえり」とは別物なのだよ
これまでも、過去に何度か標準の「ことえり」を試してはいたんですが、文字の確定とかそういうキー操作なんかが「肌に合わない」って理由だったり、いろいろ気になったりしつつも、結局は挫折してATOKに戻ってくる、って生活。
ついつい使ってしまう「お会いする」みたいな日本語の誤用を指摘してくれるのはATOKだけで、僕の知性を高く見せるのに非常に役立ってくれました。
そんな中発表された、新しいMacOSの「Yosemite」
こいつはどうも「日本語入力がかなり変わった」らしいのですよ。
OS X Yosemite:日本語入力エンジン「ことえり」を終了し、新しい「日本語IM」を新採用 | Mac OS X | Macお宝鑑定団 blog(羅針盤)
「ことえり」という名前から「日本語IM」という名前に変わっただけでなく、仕組みも大きく変化したみたいなのです。
MeCabという形態素解析を使ったSpotlightとかiOSで使われてるのと同じような仕組みのものだそうです。
こまかーい所とかはイマイチよくわかんないんですが、お宝鑑定団の記事にもあるように、これまでに比べるとかなり全体の変換精度なども向上していたり、とにかくまぁ大雑把に言えば「よくなった」のはほぼ間違いないみたいです。
標準で満足できるならば標準の方が楽でいい
とは言いつつも、Yosemiteになってからもしばらく「標準」に乗り換えるのを踏みとどまってはいたんです。
なんてったって、iOS8からは外部キーボードが使用できるので、iOSバージョンのATOKが出れば、MacでもiPhoneでも快適なATOKライフが送れるかもしれない。
これで念願のATOKの賢さと日本語辞書の同期という2つの素晴らしさを搭載した快適日本語ライフが送れるかもしれない、なんて期待をしていたんです。
その後、iOS版のATOKが出た時にすかさず購入して試したんですが、ひじょーに残念ながらこれを試したことで乗り換えの決意が固まりました。
最初期の段階でアプリが落ちまくったりするのはまぁ仕方ないかなぁと思ったんですが、結局、iOS8でキーボードアプリが解放されたと言え、Appleの制約は大きく、確定前の日本語が表示されなかったり、辞書のオンライン同期は「仕様的に」不可能な模様。
一番期待していた辞書同期が不可能で、なおかつ「確定しないと文字が出ない」という違和感により、iOS版ATOKは(ATOKが悪いんじゃないけど)私の中では「標準の日本語入力としては使えない」という評価になりました。
辞書同期できると思うと辞書登録が楽しくなる
あーなんかATOK残念だったなー結局辞書の同期は無理かー、って思っいつつも、なぜかそのままMacではATOKを使っていたんですが、iPhone研究室の以下の記事を読んで、Macでも「標準」をもう一度試そう、という決意が固まりました。
使い込んでから考えたMacの日本語入力(ことえり・ATOK・Google) | ID: 415389 | iPhone 研究室
で、しばらく(Yosemiteベータ時の試用と合わせて1ヶ月くらい)使ってみた結論として、多少不便なところはあるけど、軽いし変換も十分賢い。なによりもiPhoneと辞書が同期されると思うと、積極的に辞書登録をする気になり、結果的にどちらも便利になるという素晴らしき相乗効果。
細かい部分はATOKだけど、標準もまぁ悪くない
ATOKの「賢さ」は、やはり長年の努力と経験のおかげか、確かに間違いなく実に賢くて素晴らしいです。
「きっっと」みたいに、促音を多く入力してしまっっても、変換の際にそれを修正してくれる。
対して「日本語IM」は、上記のように「しまっっても」なんて入力したら、当然そのまま「入力した通りの文字」で変換されます。
「ん」が連続した場合なんかもそうなんだけど、この手の細やかな配慮は、やはりATOKは素晴らしいし、なによりもやっぱり、使う人に合わせて細かーくいろんなことを設定できるのは、ほとんど設定項目がない標準入力との大きな違いです。
とは言え、標準の日本語入力も「別に悪くない」
変換の精度などは個人的イメージで言えば「ATOKとほぼ同じ感じ」くらいだし、単語も標準でかなりの語数が登録されてる様子。
以前「ことえり」を使った時は何から何まで「すげー違う」って感じだったのが、今回は良くも悪くもかなり「似てる」感じがして、違和感なく乗り換えられてしまいました。
最近は、三国テンカトリガーって三国志が舞台のゲームにはまってて、結構それに関するメモとかを書き残したりしてるんですが、「劉備」「曹操」「孫権」という超有名どころのみならず「董卓」「張繍」「于禁」なんて名前も変換できたのは驚きでした。
ていうか、三国志の人名がスムーズに変換できたことで、俺の中ではもう超高評価。他の分野の単語はどうかわからんけど、三国志好きな人は三国志のために一度試してみても損はしないと自信を持って言い切れます。
「昔のイメージ」を捨てて試してみる価値はあり
全角入力中の「スペース」を標準で「半角スペース」にできないところと「あいふぉん」を辞書登録してやらないと「iPhone」に変換できない(あいふぉーん、で変換できる)という点だけは不満ではありますが、登録された単語はいつのまにかiOSと同期され、なおかつATOKと違って「無料」
iPhoneでの辞書登録も簡単になった、ってのと相まって、単語登録はめっちゃ捗るようになりました。
とにかくまぁ、この「辞書の同期」は何をも上回って最強に便利。
日本語入力ってのはそもそも好みの要素が大きい部分ではありますが、MacとiPhone使ってる方であれば、Mac OSをYosemiteにしたならば一度試してみる価値あり、と言える変化ではないかと思います。