先日ご紹介した「Evernote仕事術」という書籍の中で書かれていた「Evernote活用 10の原則」というもの。
これが結構面白くて、これの「俺バージョン」てのを考えてみたので、ちょっとまとめてみたいと思います。
原則に従って利用する
過去には、Evernoteでどんなノートブックを作っているのか、みたいなことをよくブログに書いてたりしたんですが、これって当たり前ながらも「使う人によって全然違う」わけであります。
しかも最近の自分の場合で言うと、むしろ「変わっていくのが当たり前」な感じになってきています。
そんなタイミングで目にした「活用の原則」
あー、なんか自分のノートブックとかブログに書くのは飽きたんだけど、こういう原則みたいなのをちょっと頑張ってまとめてみるのはおもしろいかもなー、って思って俺なりの「原則」を10個まとめてみました。
原則自体、後から変わる可能性もある「現段階で重要度が高い10項目」ではありますが、なんかの参考になれば幸いです。
Evernote活用10の原則(オレ専用)
- Evernoteは「資料置き場」だと考える
- 整理ゼロで便利に使うのは困難
- 紙類は全て資料としてスキャン&保存
- inboxの役割は「机の上」
- 「これは何に使うのか?」に答えてくれるのがノートブック
- 利用頻度に応じてアクセスのしやすさを工夫する
- 使うかもしれないものを見つけやすくするためにタグをつける
- 「使い終わった」ノート、ノートブックはアーカイブとしてまとめてしまう
- 1日1ノートでの日記、日報
- ノート、ノートブックは積極的に共有
Evernoteは「資料置き場」だと考える
まず何よりも、Evernoteを色々使ってみてたどり着いた結論がこのフレーズ。
「なんにでも使える」って言われているEvernoteですが、私の中では「資料置き場」という言葉で説明するのが一番しっくりくるものだということがわかりました。
なんらかの目的を持って集めた「資料」を置いておく場所でもあるし、今使っている「資料」をまとめたり見返したり整理したりする場所でもある。
説明書みたいな使うか使わないかわからないけど一応取っておくような「資料」も置いてあるし、以前に使った「資料」をファイルとしてまとめて置いておく場所でもある。
Evernoteに保存するものというのは「資料として残しておきたいかどうかで判断する」というのがもっともしっくりくる考え方でした。
整理ゼロで便利に使うのは困難
そしてもう1つ、ある程度の期間Evernoteを使っていると、全く整理しない状態のまま便利に使うのは難しいから、必要最低限のメンテナンスは重要、という結論にも行き着きました。
「資料置き場」だと考えたらある意味で当然の結論なんですが「とりあえずなんでも放り込んでおいたらいい」の段階ではまだまだ「便利」に使うのは難しい。
もちろん、デジタルなおかげで、少なくとも「紙の書類」を整理する手間に比べれば、もうありえないくらいに手間がかからないものだと思いますが、検索や目視だけで万単位のノートから必要なものをサクッと取り出すというのはさすがに難しい。
あるプロジェクトの資料を1つのフォルダにまとめて棚に入れておいたり、領収書を1ヶ月分まとめたり。
そういう感じのアナログでの書類整理を日々やってるような人は「書類整理と同程度の手間を使ってEvernoteを整理する」ことを意識したほうが、結果的にEvernoteも便利に使えるようになると思います。
逆に言えば、積み重なった資料の山から問題なく目的のものを見つけ出せるような人であれば、Evernoteにおいても整理というものは不要なのかもしれないです(オレ整理好きだからわからん)
紙類は全て資料としてスキャン&保存
紙は全てスキャンする。
このルールは私の中では非常に重要で、ある意味今現在人にEvernoteの便利なところってどこ、って聞かれた時にまず一番に答えているのがこの用途。
とにかく最も素晴らしいのは、スキャンすれば大半の紙を心置きなく捨てられる、というところ。
実際に大量の紙をスキャンしても、Evernoteで「カードビュー」を使って表示してやれば、まぁわりと十分な一覧性も確保できます。
ちなみに、これらのスキャンした紙類は、ごく一部の特定の目的を持った紙以外は全て「スキャンしたもの」というスタック一箇所にまとめてます。
Evernoteで何か探そうとしたときに「紙の情報だったのかデジタル情報だったのか」というのはすぐに思い出せるのがその理由。
あの紙どこだっけ?って時には「スキャンしたもの」の中で探せばそれほど苦労しないで済む感じ。
また、このノートブックは嫁とも共有していて、嫁が自らの意思でノートにタイトルをつけてくれています。
ちなみに、紙のスキャンにはScanSnap Evernote Editionを使用。これ使うと、Evernoteで「整理された状態」でスキャンできるのが最強に素晴らしいです。
参考:紙をつっこんでボタンを押せばそれでおk ScanSnap Evernote Editionが凄くいい感じだったぞ | ごりゅご.com
inboxの役割は「机の上」
「デフォルトノートブック」の役割を果たし、標準で新しいノートが入ってくる場所、inbox。
メールでは「受信箱」の役目を果たす感じのノートブックですが、私はここを「ゼロにしようとしていない」使い方をしています。
イメージとしては、ここの役割は「机の上」
できる限り無駄なく整理するように心がけはするんだけど、必要なものは机の上に置いておくイメージで、しょっちゅう使うノートだとか、常に見たいようなノート、とりあえずどうしようか考え中のネタなんかもここにそのまま置いてあります。
例えば今現在だと、まさにこの記事を書くためのメモ「私のEvernote活用10の原則」ってノートがあったりだとか「ブログネタ」ってタイトルが付けられた、そのうち書こうと思ってるネタを一覧でまとめたメモ。
ごりゅごはんのためのネタストック(レシピへのノートリンク付き)だとか口先番長の覚えたい単語集のメモノート、なんてのも「役目を果たし終えるまで」はここにずっと置いてあります。
もちろん、ちょっとした思いつきだったり、後でこれやろうっていう「メモ書き」みたいな役割のノートもあって、これは早めに整理するように心がけてはいますが、だいたい常に10ー20個くらいのノートは「inboxに残ったまま」の状態になってます。
体感的に、30まで増えるとやっぱりノートが増えすぎて全体を見渡せなくなるんで、このくらいの数が「机の上」のイメージとしては自分にちょうどいいみたいです。
「これは何に使うのか?」に答えてくれるのがノートブック
可能ならばすべての原則を自分の言葉で表現したかったんですが、Evernote仕事術に書かれていたこの見出しフレーズが見事だったので、これは元ネタに敬意を表しそのままの表現。
よく、ノートブックってどういう風にわけてるの、って聞かれた時には、まずは「未整理」「使う」「使った」くらいの2つだけのノートブックがあればとりあえず役割果たせるよ、って答えていました。
これは今でもそう思っているんですが、そこからもう一歩踏み込んだ時にはこの説明が一番「わかりやすい」です。
「これは何に使うのか?」に答えてくれるのがノートブック
利用頻度に応じてアクセスのしやすさを工夫する
Evernoteにはノートブックやタグ、検索の保存、ノートリンク、ショートカットなど、様々な方法での分類方法やら発見方法やらがいっぱい存在しています。
これはまぁ、別に無理して全部使う必要はないものだと思ってるんですが、使いやすく整理するには、ある程度「知っておいて損はない」ものばかり。
しょっちゅう使いまくるような用途のノートブックだったりノートは「ショートカット」に置いとくべきだし、ほとんど使わないけど、分けておきたいもの、なんかはノートブックの一覧性を高めるために「物置」ってスタックにまとめておいたり。
あまり使わないものは奥深くにしまいこんで、よく使うものはすぐに取り出せる場所に置いておく。
リアルな書類なんかの整理整頓で使うようなテクニックは、Evernoteにも応用できることは多いです。
たまに使う、使うかもしれないものを見つけやすくするためにタグをつける
「利用頻度に応じたアクセスのしやすさの工夫」の一環として、個人的にわりと気に入っているのが「タグ」を使うこと。
私のタグ付け基本ルールは2種類。
1つは「いちいちノートブックを分けてたらノートブックが増えすぎて面倒だからタグをつける」というもの。
ただまぁ、基本これは今でも「増えすぎて失敗」してて、有効に使えてるのは「メディア掲載」「寄稿記事」「イベント参加者リスト」「経理資料」「結婚祝い」くらいのもの。
それよりも個人的に気に入ってよく使ってるのが「日付タグ」
先頭に「20140709誕生日」みたいなタグを付けたりして、その出来事に絡んだノート全部にタグをつけておく。
旅行みたいなイベントであれば、その時もらった紙類だったり、行こうと思ってた場所、旅程とかホテルの情報をメモったもや、旅行先で見たり聞いたりしたことのメモなど。
お仕事なんかのプロジェクトであれば、その時に使った資料だったり、やりとりしたメール、完成品ファイルなどをタグ付けしてまとめる。
こんな感じのことをしておくと、思い出として思い出しやすい、っていう目的以外にも、次に似たようなことをするときに、以前の資料を参考にして次に活かしやすい、っていうメリットも出てきます。
私の場合、人前で喋ったりとかするときのプレゼン資料に、プレゼン終わったときの反省点メモっておいたりとか、イベント開催するときの「やるべきこと」「気をつけたい点」みたいなやつを次に使いまわしたりとかとか。
ついでに言うと、タグが日付で並んでくれるんで、それ自体がちょっとした「人生のイベントリスト」みたいな感じになってくれたりもします。
「使い終わった」ノート、ノートブックはアーカイブとしてまとめてしまう
上記「日付タグルール」があるおかげもあって、とりあえず役目を果たしたノートというのは全部「アーカイブ」ノートブックにまとめて収納しています。
また、ちょっとした「プロジェクト」なんかも、プロジェクトが進行中の時は「アクセスしやすくするため」に専用のノートブックを作っていますが、これも使い終わったらタグをつけて全部「アーカイブ」にまとめて移動させて整理整頓完了。
ついついノートブックの数を増やしたくなってしまうんですが、たいていは数が増えるとどんどん「めんどくさい」感じになってくるので、できる限り「ノートブックを減らしていくようにする」ってのは日頃から意識しているところです。
1日1ノートでの日記、日報
ここは、アプリ「たすくま」を使い始めてから新しく始めた分野のもの。
たすくまを使ったEvernoteでの3行日記 | ごりゅご.com
オレ的Evernote原則の中では、わりと特殊な立ち位置の原則ではあるんですが、1日の行動ログをまとめてEvernoteに送って「日記」「日報」的な役割のノートを溜め込んでいます。
これに関しては、まだ「日記見返すと楽しい」以上の明確なお役立ちポイントは見つかってはいないんですが、今の自分の中でわりと「期待度が高いもの」
過去何度も「俺が飲んだビールコレクション。自分の好みとかの感想付き」みたいなのを作ろうと失敗してたんですが、この「日記に含める」という技を使えば、それなりに上手くいくんじゃないかと期待しているところ。
スーパーとかで見慣れないビールを見かけたときに「このビール飲んだことあるっけ?どんな味だっけ?」って記録を現実的なスピードで見つけられるようになれば俺の勝ち。
まだ勝てそうな見込みはない。
ノート、ノートブックは積極的に共有
Evernoteで「これからもっと便利になっていくだろう」って期待値が最も高いのが、この「共有」
家族で紙の資料全般をスキャンして全員で共有しておいたり、家に関する情報全般を共有するノートを作ったりとか。
「家族」という名の会社組織みたいなのをイメージすると、共有しておくと便利になるであろう情報というのは無数に存在している感じがします。
また、これは「どっちかが積極的に便利にするように頑張る」ことで、共有相手も便利になるし、Evernote使いもしない人が使ってくれるようなきっかけにもなるかもしれない、という特典付き。
また、ノートブックの共有以外にも、ちょっとしたノートの共有として便利なのがワークチャット。
Evernoteの新機能ワークチャット Evernoteのノート共有がものすごく捗る | ごりゅご.com
この前なんかは、10人以上の大所帯で一緒にF1を見に行ったりしたんですが、その際の「旅のしおり」をEvernoteで作っておいて、みんなに見てねーって連絡しておいたり。
こういう複数人でのEvernote共有が便利なのは、メールやチャットと違って情報が流れてしまいにくい、ということのほかに、共有した後にも情報の更新が可能であるってのも大きいです。
新しい情報追記したりもできるし、間違いがあった場合も修正できる。
ワークチャットは「相手のメアドが必要」なんで、10人とかの場合にはまだまだ面倒ではあるんですが「Webに公開」して専用URLを知らせておくことで、まぁまぁそれなりに見てもらいやすくすることは可能。
まとめ
改めて、オレ的10原則はこんな感じです。
- Evernoteは「資料置き場」だと考える
- 整理ゼロで便利に使うのは困難
- 紙類は全て資料としてスキャン&保存
- inboxの役割は「机の上」
- 「これは何に使うのか?」に答えてくれるのがノートブック
- 利用頻度に応じてアクセスのしやすさを工夫する
- 使うかもしれないものを見つけやすくするためにタグをつける
- 「使い終わった」ノート、ノートブックはアーカイブとしてまとめてしまう
- 1日1ノートでの日記、日報
- ノート、ノートブックは積極的に共有
あくまでも「俺ルール」なので、他の人も応用できるかはわかんないんですが、こういう風に一回俺ルールをまとめてみるのは実におもしろかったです。
もし気が向いたら、Evernote好きな方々はこういうのを自分用にまとめてみると、なんか新しい発見あるかもしれないなーと思った次第であります。