先月7月14日から、Macのランチャーアプリ「Alfred」の有料版、パワーパックを導入し、1ヶ月ほど経過しました。
これまでも割と昔からAlfredを使っていたんですが、それまではずっと無料版のまま。
でも、有料版使ってみて改めて、これはわざわざ金出して買って、そしてわざわざある程度「学習」に時間をかける価値があるアプリだ、と思うようになりました。
そんなわけで今回は、Alfredを使ってMacをいろいろと快適で楽しいものにするために、一ヶ月かけて学んだAlfredのいろんな使い方をいろいろとご紹介したいと思います。
Alfredは「キーボードで」「素早くMacを操作する」ツール
そもそもかつて私がWindowsからMacに乗り換えた大きな理由の1つが「QuickSilver」というランチャーアプリの存在でした。(懐かしい)
⌘+スペースでQuickSilverを起動して、そこから数文字タイプしてやるだけで、好きなアプリが起動できたり、iTunesの音楽が再生できたりなんだったり。
もうちょっと高度になると、ファイルを幾つか選択してショートカットキーを入力してやるだけで、選択した画像を全部Flickrにアップロードしたり、QuickSilverから直接Twitterにツイートを投稿したり、っていう割とだいぶ変態的な技みたいなこともいろいろできたりして、どうやったらもっとQuickSilverで面白いことができるのか、といろいろネットを漁るのが楽しくて仕方なかった時代がありました。
その後、QuickSilver自体は事実上開発が終了してしまい、私のQuickSilver熱も冷め、そこからEvernote楽しい!にハマっていったりするんですが、要するにAlfredも「QuickSilverと似たような」「キーボードで色んなことをできるようにするやつ」です。
よくあるAlfred活用例
Powerpack導入前までは、Alfredは主にこんな用途で使ってました。
(Alfredの起動は⌘+スペースに設定)
- よく使うアプリとフォルダの起動
- Macをスリープさせたり再起動させたり
- ちょっとした電卓として
- ちょっとした辞書として
- 様々な検索をサクッと呼び出す
Alfredの最も基本的であり、同時に最も活用頻度が高いと思われるのが「特定のアプリやファイルを開く」という方法。
例えばこのブログを書く「MarsEdit」を起動する場合には、Alfredを開いて「ma」をタイプしてEnter。
ファイルやフォルダも同じように「名前」を入力して呼び出せます。
他にも、Macのスリープや再起動、外付けボリュームの取り出しや、ゴミ箱を空にする、などもAlfredから操作可能。
これら全般は、Alfred環境設定から設定可能。キーワード変えたり、使わない機能をオフにしたりもできます。
電卓機能。
=を使うとちょっとした関数電卓。
個人的にかなり気に入って活用してるのが「カスタマイズした検索」
Google検索はしょっちゅう使うのは基本として、それ以外にもAmazonでなんか探したり、GoogleMapで地図を調べたり、あたりは頻度で言えば1日1回を超えるレベル。
この辺りは標準でもある程度検索項目が入ってるし、それ以外にも自分で好きなように「Web検索」を作ってやることができます。
特にお気に入りなのが自作した「自分のブログ検索」
Googleの「サイト内検索」指定のキーフレーズ「site:ドメイン」を組み合わせてやることで、自分のブログの中をかなり手間なくGoogle検索可能。
参考までに、ごりゅご.comの検索設定はこんなんです。
有料版Powerpackでできること
ここまでが「無料のAlfredでできること」
そして、ここまでだけだと大半はMac標準のSpotlightでもほぼ同じことが実現可能です。
(検索とシステムコマンドは操作できないから、それを使うなら価値はあるし、細かい部分での好みの違いはある)
Alfred有料版、Powerpackを導入すると、そこからもう一段階「できること」が広がります。
私がよく使うのをまとめるとこんな感じです。
- Workflowで「なんでも」インタラクティブに操作する
- クリップボード履歴をAlfredで呼び出す
- 1Passwordのログイン項目を開く
- Dropboxで設定のバックアップ
- ファイルの操作などをAlfredで行う
Workflowでできること
Alfredのパワーパックを使ってできるようになること、ってので一番有名なのは「WorkFlow」
これでできるようになることは、ある意味無限とも言えるいろんなことができるし、これについてはGoogle検索するとすんごいいろんなサンプルが出てくるので、私が使ってるやつだけちょろっと紹介します。
Evernoteを色々操作できるようにする
新規ノートを作ったり、AlfredでEvernote検索したりできるようにするWorkflow。
Using Alfred with Evernote – Alfred v2 Support
ただこれ、なんかとりあえず入れてみたけど意外と難しくて検索しづらかったりでまだ学習中。
この検索結果では使う気になれん…
とりあえずこれ入れとくと、後述する「ファイル操作」でEvernoteに新しくノート作ったりすることが簡単にできるようになるので、それだけのためでも入れとく価値はあるんじゃないかと思います。
Googleのサジェスト付き検索
AlfredのPowerpack機能の中で多分一番有名で、個人的にも一番活用頻度が高いのがこれ。
Alfred標準の検索機能と違うのは「Alfredでフレーズを入力すると」「リアルタイムで検索のサジェストが返ってくる」というところ。
AmazonとかWikipediaとかYouTubeでの検索でも、これと同じようなことができるし、WorkFlowはこの機能を使うだけでも十分に便利で素晴らしいものです。
他に何ができるかは、いろんな人がいっぱいブログに書いてあるので見てみると良いと思います。
僕はこういう「便利にすることを追求するのが趣味」なんでいいんですが、深みにはまるとAlfred沼から抜け出せなくなるので要注意です。
Powerpackの「Workflow以外の」便利機能
で、ここからが本題。
Alfredってこの「基本機能」と「WorkFlow」の素晴らしさが書かれてる記事はいっぱい見つかるんですが、それ以外の有料機能の使い方とか便利さとかが書かれているのをあまり見つけられません。
ていうか僕もWorkflow以外でAlfredの有料版は何ができるのかよくわからなかったんです。
色々調べてみたので、何がすごかったのかまとめてみたいと思います。
クリップボード履歴の呼び出し
Alfredを有料版にすると、クリップボードの履歴管理もできるようになります。
要するに簡単に言えば、2〜3個前にコピーしたやつをもっかい貼り付けたい、なんて時にサクッと呼び出して再び貼り付けができるぜ、って機能。
これ単体の機能って、探せば結構いっぱいあるんですが、Alfredが素晴らしいのはこの「クリップボード履歴」すらもキーワードで絞り込んで呼び出しができる、というところ。
そしてもう1つが「コマンド押しっぱなしでC2回押し」をすることで、過去のクリップボードと連結させてコピーってのができること。
設定でこの辺をチェックしておく
この機能を使ってやると、例えばブログに3つくらい連続でリンクを貼る時に「コピー&ペースト」を3回繰り返さなくとも「コピー」「コピー」「コピー」「貼り付け」で済ませられるところ。
ちなみにこの「クリップボード履歴」は通常のAlfred呼び出しとは別のショートカットで直接呼び出すことが可能です。
慣れるまではAlfredを呼び出して「Clipboard」から履歴を出す、ってのでも問題ないですが、自家製ショートカットを設定してやるともう1段階便利なAlfredが完成します。
1PassログインとDropboxバックアップ
他にも、Macユーザーに有名な1Passwordの「ログイン」も、Alfredから呼び出してやれば「IDとパスワードを入力した状態で」ブラウザの画面を開くことが可能。
ブックマークを呼び出すのと同じような感覚で使える、という割と地味な働きなんですが、まぁある意味Alfredの「地味なことが便利になるのが快適やねん」の象徴とも言えるかもしれません。
「他のアプリとの連携が強い」ってのは1Passwordの便利なところでもあります。
1Passwordの便利さはログイン以外で役に立つことだった | ごりゅご.com
Alfredでのファイル操作(Finder補助)を覚える
最近覚えてだいーぶ便利になってきたのがAlfredでのファイルの操作。
過去に比べるとだいぶパソコンの使い方が変わり、ファイルを丁寧にフォルダ分けして整理する、なんてことはかなり減りましたが、なんだかんだ完全にゼロにはできておりません。
これらのことを一通り覚えると、MacでFinderを使ってやってたことの半分くらいはAlfredの方が便利、と感じるようになりました。
ここ数年、いつの間にかMacに「慣れてしまった」ことで、新しい快適操作の道を追求するのを怠っていたことを後悔させられました。
で、ここから続きをちょっと書いてたんですが、これを全部まとめると永遠に終わらない感じになってしまうので、続きは「後編」にあらためてまとめたいと思います。