マークダウンエディタUlyssesのiPhoneアプリが出た時にで存在を意識して、いろいろ気になってたオンラインプラットフォームMedium。
最近他でも名前を見るようになって、なんだろうこれっていろいろ調べてみたんですが、いろいろ使ったり試したりしてみると、なんか結構面白い。
普通の「ブログサービス」っぽい雰囲気でありつつも、そうではない要素が結構いっぱいあって、これがなんだか不思議な面白さと魅力がいっぱいある感じ。
ある程度触ってみて、一体全体「どういうものなのか」ちょっとわかってきたので、Meduimの特徴とか面白さをちょっとまとめてみたいと思います。
Twitter創業者が作った「長文執筆&購読」のプラットフォーム
Mediumっていうサービスは、Twitterの共同創業者エヴァン・ウィリアムズが2012年に始めたオンラインプラットフォーム。
すごく乱暴な説明をすれば、フォローという概念があるブログ、だとか、長文を読み書きするためのTwitter、みたいなイメージ。
最近何かと話題の「note」と見た目とか雰囲気が結構似ていますが、noteは2014年に始まったサービスなんで、順番的にはMediumが「先」にできたものみたいです。写真やら動画、つぶやきっぽい短文などを「独立」して投稿できるnoteに対して、基本的にMediumは「文章」を投稿するのみ。
厳密には「文章だけ」ってわけではないんですが、とにかく「テキスト」が基本で、文章を投稿する&読むためのものなんだ、って考えるとしっくりくる感じでした。
欧米とかではすでに長文を投稿する際のデファクトスタンダードに近い地位を手に入れつつあるそうで、Mediumと連携できるテキストエディタなんかもどんどん増えてきています。
SNSな「読む場所」で「書く場所」
Mediumが面白いのは、Mediumという場所自体に「人が交流する仕組み」が作られていて「文章」を書く場所でありつつも、同時にSNSっぽい世界も存在しているところ。
「人」「タグ」「メディア」をフォローして、それをタイムラインで読む、っていう、TwitterやらFacebookやらで気がつけば当たり前になった世界と同じものがMediumにもあります。
SNSっぽさの1つが「レスポンス」 Mediumは本文の好きな部分をハイライトして、そこに誰でもコメントが書け、相手にも通知が届きます。
なんていうか、古き良きトラックバックを今時にして蘇らせた感じ。
トラックバックとは違うのは「記事」じゃなくて「フレーズ」にコメントができ、また「フォローしてる人のレスポンス」は文中に直接ハイライトやコメントが出てくるところ。
このレスポンス、実際結構Meduimの中で活発に行われてて、トラックバック的でなだけでなく、はてなダイアリーぽかったり、tumblerのリブログに近いイメージも感じたりして、なんかこの「つながってる感」が懐かしくて新しくて新鮮なイメージ。
「あの頃」を懐かしく感じる人なんかは、結構向いてるサービスなのではないかとおもいます。
複数のメディア作りも複数人でのメディア運営も簡単
また、書き手、編集者として興味深いのが「複数のメディアを作る」のが簡単なところ。
私の場合なんかだと、最近いろいろ気になる「料理の話」と「Evernoteの話」は明らかに別ジャンルで分けといた方が良さげよね、って思っていろいろ考えて「ごりゅごはん」てブログを作ったんですが、これがMediumなら「2個メディア作ればいい」
読み手側は「人」をフォローすることもできるし「メディア」をフォローすることもできるんで、テーマに沿った記事を選別しやすく、結果書き手も雑多なテーマで好きなように書きやすい。気がする。
当然メディアは1人でなく複数人で運営することも可能で、その管理機能なんかも、すごくシンプルでありつつ、必要最低限な機能が満たされてる「ちょうどいい塩梅」感がすごい。
いろんな機能がありつつも、どれもとにかく「シンプル」を目指してて、余計なこと気にせず書くことだけを考えるんだ、みたいな世界。
とにかく「書く機能」がすごい
そしてなによりも最強にすごいのが、書くための機能がとにかく充実してること。
HTMLを一切使わずに「読みやすい」フォーマットで投稿できるのは当然として、画像はもちろんブラウザにドラッグ&ドロップするだけで挿入可能だし、大きさの調整とかそういうのもごく簡単。
それどころか、ブラウザ上の文章をコピーしてMediumで貼り付けてやれば、それだけで「画像も一緒に」貼り付け完了。
リンクだってものすごく簡単で、URLを一行貼ればリンクになるし、これを「自動でいい感じの見た目」に変更してくれるというおまけつき。
ブラウザからでもアプリからでも、どちらからでも同じくらい「簡単に」文章が書けます。
また、Mediumは割と「マルチポスト」が当たり前の文化でもあるみたいで、Medium自体がWordPressの投稿をMediumにも投稿するプラグインを作っていたり、URLを入力するとそこから記事を読み込んで、それをMediumに投稿する機能、なんてのまで付いていたりします。
これなら、過去記事とかで「検索に向いてない」「読んで欲しい記事」とかをMediumに投稿するためだけにでもMediumを利用してみる価値はあるかもな、とか思って、試しに理系の料理の公開コンテンツとかをMedium上にも「メディア」として作ってみました。
言いたいことを言う、みたいなことを再びやりたくなるサービス
なんというか、ブログを長いことやってると、いろいろとなんだかんだと自由気ままに好き放題記事を書く、みたいなことが割と難しくなってきたりするんですが、Medium触ってるとそういう自分自身の原点みたいなものを改めて考え直してみたい気分になってきます。
なんかこう実際に自分的にも、原点に返って、Mediumに向いてそうな、検索されたりしなさそうで、言いたいことを伝えたりしたいような記事とかそういうのをMediumにも書いていこうかな、と考えております。
タグに日本語を使えないなど、日本語周りがちょっと不便だったり、今の所Mediumから直接的な収益を発生させる、みたいなことはないんですが、まだまだ日本人は少なくnoteと違って「狙い目」
また、Mediumもそろそろ書き手がマネタイズできる手段を公開しようとしているみたいなので、その辺のことを考えてる人的にも、早めに手を出してみる価値はあるんじゃないのかな、と思っております。
なんにしても、この手の新しい感じのサービスは、とりあえず試してみないとわからんことって多いので、まずは1回私もいろいろ試してみたいな、と思ってます。
とにかく、この「書くのが簡単」なのは最強にすごいです。ほんと天才。
参考
この辺の記事が参考になりました。
Mediumでコンテンツ配信して気づいたこと : could
Medium はブログ公開のツールではない — for Shirusu — Medium
Mediumの「ノート」、「レスポンス」等について — for Shirusu — Medium
ちなみに、Medimって「中間」て意味しか知らんかったんだけど、「媒介物」だとか「媒体」なんて意味もあるんですね。そういうことだったのか!って意味調べてやっと納得できました。
(伝達・通信・表現などの)手段、媒体、機関、媒介物、媒質、中位、中間、中庸、中間物、M サイズの衣服