紙の本では不可能な電子書籍ならではの活字の楽しみ方

Pablo

電子書籍の大きなメリットの1つに「物質としての大きさがない」ってのがあります。

これ、読み終えた後にも場所を取らないってメリットが大きいですが、それと同時に「今本のどの辺を読んでるのかわからない」ってのも特徴の1つとしてあげられます。

紙の本だと、ページを持ってる手で「今どの辺」なのか簡単に分かっちゃうんですよね。

せっかくなので、この「いつ終わるかわからん」というのを積極的に楽しむため、常時「残りどのくらいか」ってのを「わからない」ようにしてKindleで活字の本を読んでみました。具体的には、本の下に表示される「残り何%」ってのを常にオフにし続けて読み続ける、ってだけなんですが、読んでる最中に何回も何回も「あと残り何%」なのか見ようとしてしまう俺がいたのは結構驚きでした。

紙の本の感覚を、無意識に電子書籍に求めようとしてるのかも。

で、それをあえて「取り除いて」読むから面白い。

「ミステリー」「サスペンス」とかそういう感じの本をこうやって「いつ終わるかわからん」気分で読んでみると、本当に果たしてこの場面はクライマックスなのか、ここからもう一回どんでん返しあるんじゃねーか?って常に緊張した感じで本が読めました。

実際のところ、こんな風に思える娯楽って、意外に少ない気がするんですよね。

映画とかは時間で予想がつくし、漫画だとか、最近のアメリカドラマとかは現在進行形で終わってなかったりとか、なかなかきれいな形のものはない。

その点、活字本は大抵明確に終わりがある上に、事前情報をある程度遮断すれば、本当にどのくらいのボリュームなのか見当がつかない。

基本的にこの方法が使える?のは娯楽小説を読む時だけですが、紙では実質不可能な体験、という部分を除外しても、結構面白い楽しみ方なんじゃないかと思います。

ちなみに、この手法で最初に読んだのがこの本。

事前情報完全ゼロ、目次も一切見たりせず(あったかどうか覚えてない)読み進めました。

本が良かったのか、この「いつ終わるかわからん」読み方が良かったのかはわかりませんが、とにかく読後の印象がものすごく強烈で、人生トップクラスに「忘れられない本」になりそうな感じです。

オススメの本かというと、よくわからん、なんですが、とにかく強烈でありました。

この記事を書いた人

五藤隆介(goryugo)

「仕事効率化」「ライフログ」「家族Hack」「デジタル情報共有」みたいなことを書いてます。

面白い本について語るPodcast「ブックカタリスト」も始めました

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