最近、おもいでばこというツールが大変気に入って、我が家で大活躍してくれております。
おもいでばこ − すべてのおもいでをここに。振り返るひとときと共に。
おもいでばこを一言で説明するならば「写真保存用の専用ストレージ」
ただ、私はつい最近までこの道具のことを色々と勘違いしておりました。
「おもいでばこ」というやつを「ストレージ」と考えてしまうと、はっきり言ってただの「値段が高いHDD」なんですが、これはそういうふうに考えるものではなかったのです。
なんか身の回りのいろんな人がやたらと「おもいでばこいいよ!」とか言ってたのが、ようやく理解できるようになってきました。
おもいでばこは写真の保管庫ではない
もともとこのおもいでばこというツールは、私がアンバサダーというやつをやっている「ScanSnap」と色々仲が良くて、以前にもScanSnapの中の人経由で「おもいでばこっていうやつあげるから気に入ったらブログ書いてみない?」って言われてたりもしました。
「Googleフォトとかで完全無料で写真のバックアップができるこの時代に、なんで今更ローカルのHDDなんかに写真を保存する必要があるのか。ローカルHDDとかデータ飛んだら終わりだし、災害とかでも簡単になくなるし、そんなリスクを負いつつわざわざ外付けHDDに写真バックアップするとかめんどくさくて無駄でしかないじゃないか。ていうかそんなもんもらってもめんどくさいだけだからいらんわ!」
そんなことを思ったりしつつ、さすがにそれをストレートに伝えるのはオトナとして憚られたので、当時は「興味ないです。不要です!」ってこの話を断ってたりしてました。
それからしばらく経ってからの縁で、おもいでばこの中の人と知り合う機会があり(おもいでばこを作ってるバッファローは名古屋の会社で、私は愛知県在住)、そこから色々あっておもいでばこについて詳しい話を聞かせてもらいました。
で、いろいろ話を聞いてみた所、どうやらおもいでばこというやつは俺が思ってたものとは「違う使い方をする」ものみたいなんです。
私はおもいでばこを「写真を保存するもの」だと思ってたんだけど、そうじゃなくてこれは「みんなで写真を見るための道具」として考えるべきものだったんです。
公式のホームページ見てると、なんかこう「写真を全部思い出として保存しよう」みたいに言われてて、つい「写真を全部保存する道具」って考えてしまうんですが、そうじゃなくて「思い出を振り返るために保存する」って考えるべきだったんです。
だから、おもいでばこには「全部の写真を保存する」んじゃなくて「思い出として見返したい写真」を厳選して「見返して楽しい写真をみんなで保存する」と、使ってて楽しいし便利だし役に立つんだってことがわかりました。
おもいでばこを使って「みんな」で写真を「見る」
Apple TVを使ってる人とかなら同じことを思う人がいるんじゃないかと思うんですが、AppleTVを使ってテレビで「自分のフォトストリーム」とかのスライドショーを見ても全然面白くないんですよね。
テレビに、昨日食べたご飯の写真が出てきて、メモ代わりのスクリーンショットが出てきて、友達と遊んでる写真が出てきて、子供の写真が出てくる。
その中で、友達の写真とか子供の写真は見てて面白いんだけど、途中でご飯写真とかメモ写真とかが出てくるとやたらと冷める。
しかも、基本的に「最近の写真」て場合はほとんどどれもがこういうメモとかご飯とかの「どうでもいいやつ」ばかりで、要するにスライドショーで見てても全然面白くない。
自分でご飯の写真とか撮っといて何を言ってるかってのもあるんですが、これは「必要な写真」だと思ってるけど「テレビで見たい写真」ではないんですよね。
逆に、AppleTVで「写真」を見てて面白いのは、例えば子供の写真をいっぱい集めただけの共有フォトストリームをスライドショーで見たりするとき。
AppleTVのスクリーンセーバーに「子供コレクション」のフォトストリームなんかを設定しておくのは、実にすごく楽しいです。
おもいでばこはこういう「子供コレクション」みたいなやつをもっと快適にして、自由度を高めるための道具だったのであります。
アカウントが存在しない、テレビで使うための写真管理
「みんなの良い写真を持ち寄るツール」としておもいでばこを使ってみると、これがまぁ実になんか自分の中でしっくりときて、実際に使ってみても、実に便利だし楽しいんです。
そしてこの使い方の根底にある概念は、今やデジタル系のありとあらゆるもので当たり前になってしまった「アカウント」というものが存在しないということ。
おもいでばこには「ユーザー登録」とか「アカウント情報」みたいなものを入力するような場所が一切存在してません。
これは基本的には「アカウントという概念がわからない人に使ってもらえるように」っていう理念があるからと聞いてるんですが、アカウントっていう概念を取り払ってしまっているからこそ、テレビっていうみんなで使う道具にしっくりくるものなんじゃないか、と思うようになってきました。
みんなで使うものだから、自分のもの全部保存しておく使い方はしなくて、みんなで見て楽しい写真だけ保存しとく。
誰の写真なんていう概念はおもいでばこには必要なくて、そうじゃなくて、みんなの「思い出が」いろいろ入ってるもの。
子供を連れてお出かけする時などの場合、最近は「子供見てる係」と「子供の写真撮る係」みたいな感じでお仕事を分担することも多く、その場合毎度毎度「撮った写真ちょうだい」とかいろいろやってたりしてました。
おもいでばこを使うようになってからは、必要ならおもいでばこからダウンロードすればいい、って仕組みができたおかげで、この辺りの悩みもかなり解決してきております。
「家族みんなの写真」から「家族みんなで見たいやつ」を集めて見る道具
実際に、おもいでばこを使い始めて2週間ちょっと経過したんですが、我が家での夕食後の団欒の時間は、iPhoneの写真をおもいでばこに取り込みつつ、同時に過去の写真を家族みんなで振り返る、って感じで過ごすことが多くなってきました。
ぶっちゃけ、過去の写真とかを取り込むのは結構めんどくさくて、これに関しては本当に少しずつ地道に写真を追加していっている段階ではあるんですが、すでに「おもいで散策」という昔の写真をランダムで表示させるやつとかを楽しめるくらいには「見て楽しい写真」が増えてきました。
おもいでばこを楽しむコツは「必要な写真しか取り込まないこと」だと思うので、その辺の方法をもう少し練り込めるようになってきたら、写真取り込みを含めたおもいでばこの運用方法をまた纏めてみたいと思います。
とりあえず、AppleTVで「フォトストリームの写真全然再生されんやんけ!」っていう不満を味わうことなく、懐かしい動画に浸れるたり、サクッと過去の特定の日付の写真をすぐに取り出せるってだけでも「おもいでばこはいいものだ」と思ってます。