iPad Pro 10.5インチ の9.7インチProとの比較インプレッション

iPad10.5インチが届いて、小一時間ほど触った感想などをまとめてみたいと思います。

このiPadを「どういう風に使うか」「どんな役に立つのか」とかは色々考えてたり実験してたりするんですが、それはまた後ほどまとめるとして、今回は純粋に「10.5インチiPad Pro」を触ってみて、以前の9.7インチと比べてどう変わったのか、ということをメインでまとめてみます。

大きさはあんまり変わらないのに画面は「結構でかくなった感じ」

新しい10.5インチiPad、とりあえず何よりもまず「画面大きさ」が変わっています。

ピクセル的な面積が「20%」大きくなって、ピクセル密度も同じ264ppiで、要するに「画面は20%大きくなった」という計算なんですが、実際に二つのiPadを並べてみると数字以上に「大きさに余裕ができた」って感じがします。

パッと見て、見た瞬間に「明らかにでかい」と感じるほどのレベルではないんですが、前のiPadを脳内で思い出すと「ああやっぱりでかくなってるわ。実感としてちゃんとでかくなってるのわかるわ」ってレベル。

このベゼルの狭さというか画面とベゼルの比率って、今までの無印iPadよりもiPad miniに近い割合で、iPad miniを知ってるとなんかこれは「大きくなったiPad mini」みたいな印象を受けたりもします。

また、画面は大きくなった感じがちゃんとするのに、手に持ってみると前のやつとほとんど変わらん気がする、ってのも立派なところ。

実際は、本体の重さも約30g(1割弱)増えてるし、サイズも縦横に多少大きくなってるんですが、そんなに大して違いは感じないです。

むしろ、手に持ってみると「あれ、前のやつよりも薄くなってる?」(実際は同じ)って印象も受けました(思い込みの力、勝手な期待度がなせる技である可能性もある)

ヌルヌル120Hzのフレームレートがすごい

個人的に何よりも感動的だったのがこれ。

アップルの発表とか見てても、この「描画速度が上がった」「フレームレートが上がった」みたいなことの何がすごいのかよくわからなかったんですが、このフレームレートが上がった効果で「すんごいヌルヌル動く」「手にピタッと吸い付くように動く」感じがするようになりました。

ちなみに、本体のスペックもCPUとGPUがそれぞれこんなとてつもないレベル。

iMac (21.5-inch, 2017)/Core i5 2.3GHz、MacBook Pro (13-inch, 2017, Two Thunderbolt 3 Ports)Core i5 2.3GHz/8GB/128GBSSD/Intel Iris Graphics 640に匹敵

iMac (Retina 4K, 21.5-inch, Late 2015)のIntel Iris Pro Graphics 6200、MacBook Pro (Retina, 15-inch, Mid 2015)のIris Proに匹敵

iPad Pro (10.5-inch) ベンチマークレポート | iPad | Macお宝鑑定団 blog(羅針盤)

この辺の基本スペックが高すぎて、スクロールがぴったりと指に吸い付く感じは「フレームレートの違いだけ」とは言い切れないんですが、とにかくヌルヌルで早く、これが快感。

指を素早く動かしても、サッと動いてピタッと止まる。

画面が手に馴染むようについてきてくれるおかげで、大量の写真からスクロールで目的のものを探すときとか、メモの一覧から目的のメモを探すときなんかでもかなり「目視で素早く見つけやすい」ように感じます。

多分、モニタのリフレッシュレートが上がるだけでは自分の場合その違いはわからないと思うんですが、自分の手で操作するiPadだからこそ、この「120Hz」というのは「素早い指にの動きについてきてくれる感覚」として効果を実感しやすいのではないかと。

もう1つ、フレームレートが上がることのメリットとして「Apple Pencilがスムーズに動作する」(ペンを動かした瞬間に線が引かれる)というのがあります。

AV WatchのiPad10.5インチレビューと同じような「Apple Pencilがいかにスムーズに描画してくれるようになったかスロー再生で比較してみる」ってのを妻と一緒にやってみたので、それを紹介します。

私個人としてはこのペンシルの遅延がなくなってもまぁ別に特にメリットを感じないんですが、Apple Pencilでのお絵かき、手書きメモなどをよく使う人には、これはかなりの福音のような感じもします。

音も低音が増して「これなら十分かなレベル」の音

アップル製品て、地味にスペックに出てこないところのクオリティが高いところが結構あって、その1つが「どれもこれも端末単体での音楽再生能力が高い」ってところだと思ってます。

普段iMacの前にいるときなんかはiMacの音が十分に良いため、パソコンしながらのBGMなんかはもうこれで十分満足できてます。

また、昔妻が購入した12.9インチiPad Proとかは結構感動的で、中途半端なBluetoothスピーカーをつなぐくらいならば「動画を見るときはiPad Pro単体の方が快適」と言えるレベルだったりもしてました。(音楽を聴くときにはスピーカーは良いんだけど、動画見るときはiPadとスピーカーの配置が難しく、それだったらiPadで音楽を鳴らしてしまった方がいい感じに音が聞こえる)

ただ、9.7インチiPad Proは「悪くはないんだけどちょっと物足りない」感じでした。

これが、10.5インチではほぼサイズの変化なしの状態で低音がもう少ししっかり出るようになり、同時に音声なんかも聞き取りやすくなりました。

それなりにボリュームを上げても「うるさくない感じ」になりました。

ていうか、よくこのサイズでこれだけの音出るよな、ってアップル製品で音楽とかを聴いてみるといつも驚きます(iPhoneとかも音量も音質もサイズ考えたらかなりすごい。あと、新しいiPad Pro12インチはさらにものすごく音が良くなってた。これ結構やばい)

まとめ

全体的に触ってみた感じ、どれもこれも「地味な変化」ばかりなので、Apple Pencilをバリバリに使う人でなければ、まぁ「わざわざ買い換えても変化はあまりないかもな」とは思います。

とは言え、結構このiPadでできることへの期待度、みたいなのは個人的にものすごく大きいです。

最近はiPadで軽い仕事を済ませられるようにしたいと思って色々なことを試してるんですが、iPadって思ってたよりも結構キビキビ動いてくれて、実際に「ノートパソコン」よりもストレスなく動作してくれる場面も多いな、ってのも結構感じてたりします。

単純に、CPUやGPUの性能だけで見ればもはやそこらのノートパソコンを超えてるレベルだから当然かもしれないんですが、それに加えて「かなり鉛筆に近い感触で文字や絵が描けるApple Pencil」が存在していることによって「今までのパソコンとは違う方向で便利になる」可能性も出てくる。(iOS11になると、ロック画面でApple Pencilを触れるとすぐにメモが取り始められる、というのは天才だと思った)

ここに合わせて(良し悪しはさておき)パソコンみたいなファイル管理システムを可能にしたiOS11が組み合わさってくれば「パソコン」的なものを求めていた人も満足させられるようになるかもしれない。

私自身は結構iPadに「パソコンぽい機能」を期待してて「ノートパソコンの代替」としてどうにかしようと色々工夫してる真っ最中なんですが、iPad Pro10.5インチが出てちょうどいいタイミングでもあるので、その辺の「iPadでいかに生産性を上げるか」みたいな現段階での成果についても、順番にまとめていきたいと思います。

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iPad Pro – Apple(日本)

この記事を書いた人

五藤隆介(goryugo)

「仕事効率化」「ライフログ」「家族Hack」「デジタル情報共有」みたいなことを書いてます。

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