Fire HD 10のレビュー iPad ProやFire 7との画質比較など

先日のセールで買ったAmazonの安タブレット「Fire HD 10」が想定以上に使い勝手が良く、すごく気に入ったので、ちょっと紹介したいと思います。

コンテンツ消費限定ガジェットとして使う

そもそも私がFire HD 10を買おうと思った原因が、iPadを手放してからKindle で雑誌などの固定レイアウトの本を読むのがめっちゃ不便になったから。

YouTubeやプライムビデオなどの動画は、MacやiPhoneでもそれなりに「使える」レベルだと思うんですが、Kindleで「活字ではない本」を読もうとすると、iPhoneでは画面が小さくて読む気にならず、Macを使ってる時はMac版のKindleアプリの出来が悪すぎたり、ブラウザで使えるクラウドリーダーに非対応だったりして読む気にならず。(そもそもMac使ってる時には雑誌読む気にならない)

夜にお酒飲んだりしながらダラダラしつつ、ゲーム実況動画見たりマンガや雑誌読んだりして週末を過ごすことが多いんですが、iPadがなくなってからとにかくこれが不便。

で、そんなタイミングで困ってた時に思いついたのがAmazonの激安タブレット。

昔買ったFire 7を触ってみたら思ったより動作は早い

そういえば俺、昔Fire 7という7インチの超激安タブレット買ってたぞ。これはなんかクオリティ低すぎて微塵も使う気になれなかったけど、ちょっとどんな感じかもう1回確認してみるかって触ってみたところ、Fire7の動作自体は思ってたよりサクサクでした。

スピーカーは「裏面に1個四角い穴が空いてる」ところから聴こえる仕様で、場所的にもバランス最悪だし、音質もショボすぎて耐えられず。

画質に関しても、iPhone 3GS時代を思い起こさせる超ジャギジャギ解像度で、活字も漫画も目が疲れて読む気にならず。

それでも、Fire OSはKindleの本を読んだりプライムビデオを見たりするのにはものすごく使いやすい。Amazonに特化しているおかげで、他のことする気にならないけど、本読んだり動画見るだけならiPhoneやMacよりはるかに使いやすい。

まともなスピーカーとまともな解像度のFireタブレットならば十分に満足できるのではないか、ってことを思ったのです。

7インチ8インチは無理だけど10インチのサイズ&解像度ならば割といい

で、調べてみるとFire HD 10は、スピーカーは左右にちゃんと別れたデュアルスピーカーで、画面解像度も224ppi(pixel per inch。1インチに224個ドットがある)と、Fire7よりはずっと画像が細かい。

iPad Pro 10.5の264ppiには及ばないけど、これならマンガや雑誌もまともに読めるんじゃないか、と。(ちなみにKindle Paperwhiteは300ppi)

用途を限定すればiPadより便利かも

で、実際に届いてみて使ってみたら、これがなんか思ってたよりもだいぶ良い。

なんていうか、安いなりに満足くらいのレベルかと思ってたんだけど、用途を「Kindle本、プライムビデオ、YouTubeだけ」に絞って考えればiPadよりも便利に感じました。

Fire HD 10とiPad Pro 10.5の大きさ比較

Fire HDってやたらと細長いモデルなんだけど、この細長い画面が動画にはちょうど良くて、テレビ番組などは10.5インチのiPad Proより映像の表示面積がほんの少し大きいです。(左がFire HD 10で右がiPad Pro10.5)

じっくり比べてみてようやく違いがわかる程度ではあるんですが

一応「iPadより小さいやつでiPadと同じぐらいの大きさの動画が見られる」というのはFire HD 10のメリットかな、と思います。

漫画の場合は、だいたい同じながらもiPadの方がサイズは大きいです。

ただまぁ、漫画も動画も元画像の画面比率に依存しているものなので、どっちがいいとか悪いとかは言いづらいんですが、少なくともマンガや動画を見るにあたってはFire HD 10の画面サイズに不満はありませんでした。

縦向きに手に持つとiPadより明らかに細長く感じるんですが、縦持ち時はFire HDの方が持ちやすく感じました(感覚的には、往年のNexus7を一回り大きくしたようなイメージだった)

また、本体厚みに関しては、勝負にならないレベルでiPadの方が薄いんですが、対戦相手としてiPadが薄すぎるだけで、手に持ってみてもそんなに厚さが気になる感じはしてません。

本体の質感も、全体がプラスチックで、間違っても素晴らしいなんてことは言えないけど、1〜2万円のタブレットとしては十分すぎるクオリティ。

セールで1万円で買ったやつだけど、これ3万円て言われてもなんも違和感ないなって感じはします。

iPadと比べたら、個人的にこの程度の差であれば値段を考慮したら十分に納得できて満足できるものでした。

Fire 7とFire HD 10の比較

昔買ったFire 7は「いくら安くてもこれは使う気にならん」て思えた製品でした。(今も売ってるモデル)

Fire7は「変な場所のモノラルスピーカー」と「解像度低すぎ画面」

Fire7のスピーカーは本体裏面の左下についてきて、動画見てる時も背面から向こう向きに音が鳴るという仕組みです。

対してFire HD 10は、横向きにするとちゃんと左右均等にステレオスピーカーが並びます。

縦向きに持った時にはスピーカーは左側なので、縦持ちで音を鳴らすと違和感ありまくりですが、そうでないならば問題なし。

音質に関しても、iPadを比較対象にしてやるとかわいそうなくらい勝負にはならないですが、普通にテレビ見るのと同じくらいの違和感がない感じで動画は見られます。

iPad 10.5 とFire 7 とFire HD10とKindle Paperwhite2018の画面比較

写真だけで画質をうまく見せるのは難しいんですが、ちょうどこの前から使い始めたAnnotableというアプリを使ってみたら多少参考になりそうな画像ができたので、それも載せておきます。

一部JPEG潰れ的な部分もあるのですが、それぞれのディスプレイがどの程度のものなのか、どのくらいなら満足できるのかの目安にはなるかと思います。

Fire 7 (171ppi)

Fire HD 10(224ppi)

iPad Pro 10.5(264ppi)ペーパーライクフィルムを貼っていて、その色ムラが目立つのでその点は差し引いて考えてください。あくまでも「ドットの細かさ」の参考に。

Kindle Paperwhite 2018(300ppi)

テキストは文字サイズ等で平等な判断ができないのでもう1つ。画像が入った「固定レイアウト」の本を縦向き表示したものの比較。(いまさらですがソ連邦より)

Fire 7 (171ppi)

Fire HD 10(224ppi)

iPad Pro 10.5(264ppi)ペーパーライクフィルムを貼っていて、その色ムラが目立つのでその点は差し引いて考えてください。あくまでも「ドットの細かさ」の参考に。

Kindle Paperwhite 2018(300ppi)

Google PlayをインストールしとくとYouTubeも快適

ちなみに、Fireタブレットは「FireOS」というAndroidベースの独自のOSが入っており、標準ではYouTube公式アプリなどはインストールできません。

ある程度自由にアプリを使いたいならば、 FireタブレットにGoogle Playアプリをインストール (Google検索)してやる必要があります。

とりあえず個人的にFireタブレットでテキストを入力したり、仕事っぽいことやゲームをやるつもりは全くないんですが、Amazonのストアから落とせるYouTubeアプリは非公式の公式よりも使い勝手悪いものしか見つからないんで、これだけは公式アプリ入れておいたほうが便利です。

あんま難しくないですが、自己責任で。

まとめ コンテンツ消費専用タブレットとしては圧倒的にコスパが良く品質も必要十分

とにかく一言で言って、動画見たり雑誌見たりするには「これで十分」と言える端末で、これが1万円ちょっとで買える、というのが本当にすごくて素晴らしいです。

Amazonのタブレットのうち、Fire 7とFire HD8は微塵もオススメしないけど、このFire HD 10はめっちゃいい。

Amazonのサービス(Kindle、プライムビデオ)を使ってるから便利だという前提条件はあるけど、それを満たせばこの上なく満足できる端末だと思います。

なんか欲張って、これでゲームしたりとかいろんなアプリ入れて便利に使ってやろうと思ったら不満点は無数に出てくると思うんだけど、これはそんな風に使わず、ただ本や動画などのコンテンツを消費するためだけに使うのが最適な気がします。

iPadあるけど、ほとんど使ってないんだよなぁとか、iPad安いやつ出て気になってるけど、買っても使い道ないよあなぁ、でもちょっとタブレットいいなぁって思ってるような人にピッタリの端末がコレなんじゃないかな、と思います。

おまけ 高すぎる純正カバーを避けて300円のスタンドを購入

ちなみに、動画などのコンテンツの消費において重要なのがタブレットをいかに自立させるか、ということ。

最初はなんか純正のカバーを検討してたんですが、こいつがなんとお値段約5000円。

1万円程度のタブレットのために5000円もするカバーを買うのはあまりに残念で、色々カバー探したりしてた中で思い至ったのが「タブレット用のスタンド」

1万円のタブレットをいちいちカバーやらケースやらで守る必要はなく、さらに言えばこれを外に持ち出す可能性もほぼゼロなんで、それならなんか安いスタンド買えばいいじゃん。

て探したら、300円で見つかりました。

届いたやつは思ってたよりもだいぶ大きい感じだし、タブレットを載せないとグラグラするというかなりアレな感じですが、これまた300円でこのレベルのものが買えれば十分満足できるわ、って感じのものでした。

タブレットさえ載せられれば安定するし、滑り止めのゴムでちゃんと滑らない。

構造がシンプルなので、普通にiPadなどにも利用でき、妻もこれを気に入ったみたいでiPad Pro用にもう1個買いました。

Amazonには同じようなものが何個も売られてますが、多分これは全部同じ工場で作られた同じものだと予想されるので、一番安く買えるところで買うのが一番お得です。(1000円くらいで同じの売ってる)

ポッドキャストでも同じ話をしています。

この記事を書いた人

五藤隆介(goryugo)

「仕事効率化」「ライフログ」「家族Hack」「デジタル情報共有」みたいなことを書いてます。

面白い本について語るPodcast「ブックカタリスト」も始めました

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