Podcastをいかにしていい音で収録するか。
その過程でやりたかったことの1つが「話者それぞれの音声を別々で録音する」という、いわゆる「マルチチャンネルでの録音」でした。
## 話者ごとに1本ずつマイクがあるメリット
なんでマルチチャンネルで録音がしたかったかっていうと、理由は主にこんなところです。
* 話してる人のボリュームの違いを簡単に調整できる
* 「うん」ていう相槌など、複数人が同時に話してて邪魔な声を簡単に消せる
* 話してる人毎の声質に合わせた調整ができる
今やってる[ごりゅごcast](https://anchor.fm/goryugocom)の場合、お互いがだいぶ慣れてきたので、相槌がかぶることも少ないし、ボリュームもだいたい同じにできるようになってきてるんだけど、誰かゲストを呼んでその人に話してもらう時なんかにはやっぱりマイク2本あるメリットは大きいです。
## USBマイク2本では「普通は録音できない」
私のパソコンを使っての音響知識というやつはほぼゼロに近い状態でありまして、**USBマイクを2本パソコンに繋いでも(普通は)2チャンネルで録音することはできない**ということを全く知りませんでした。
一般的にパソコンで複数チャンネルで録音する場合には「オーディオインターフェイス」という外付けの機器が必要で、マイク2本+オーディオインターフェイスがないと2チャンネル同時に収録するということはできないらしいです。
そして一般的に、オーディオインターフェイスにはXLR端子だとかコンボ端子という「普通のマイクをつなぐ」端子しか付いてなくて、いわゆる「パソコンに繋げるマイク(USBマイク)」を繋いだりすることはできないものが多い。
私が[最初に買ったPodcast用のマイク](https://amzn.to/2FC8pEE)は当然USBマイクで、要するに**マイク2本で同時録音をしようとするとマイク2本とオーディオインターフェイスを新しく購入する必要がある**という色々と予算的に悩ましいことになりそうだということがわかったのでした。
## Audio Hijackで2本のUSBマイクの音を同時に録音
この辺りでどうしようか色々悩んでいる最中に、Podcast師匠である[@_ogura_cast](https://twitter.com/_ogura_cast)氏に色々相談したり教えてもらったりしながらたどり着いたのが「USBマイク2本+Audio Hijack」でマルチチャンネルの録音を行う、という技でした。
Audio Hijackというのは、Macの録音関係のことを色々と自在に操作できる、高機能録音ツール、とでも言えるようなソフトウェア。
[Rogue Amoeba Audio Hijack: Record Any Audio on MacOS](https://rogueamoeba.com/audiohijack/) で、こいつを使ってやればちゃんとマイク2本繋いでそれぞれのマイクで録れた音を別々のファイルで保存できました。
![](img/goryugo.com/wp-content/uploads/2019/03/DraggedImage.png)
詳しい方法はこのページ [Audio HijackでDiscordを2ch録音 - ごりゅごcastの公開メモ](https://scrapbox.io/goryugocast/Audio_Hijack%E3%81%A7Discord%E3%82%922ch%E9%8C%B2%E9%9F%B3)
一番いいのは「いいマイク&いいオーディオインターフェイス」というのが間違い無いんだろうけど、例えば自宅以外で録音する時にも「荷物が少なくて済む」というメリットなどもあるのかな、と思います。
## Discordで会話を録音してそれぞれを別ファイルで保存も可能
また、これ以外に「リモートでの録音」においてもAudio Hijackは便利です。
例えばリモートでDiscordを使ってPodcastを録音しようとする場合。
この場合でも**相手の声だけヘッドフォンで聴きながら、それぞれの声を別々のチャンネルで録る**、って言うのも簡単に実現可能。
![](img/goryugo.com/wp-content/uploads/2019/03/DraggedImage-1.png)
リモートだと相手の顔が見えないので、特に声が被ったりすることが多いんですが、それもチャンネルが分かれてると修正が簡単です。
## まとめ
USBマイク2本をパソコンに繋いで2chの録音は、邪道ではありますが、Audio Hijackを使えば実現可能。
まぁAudio Hijackも5000円くらいするソフト(無料で試せる。その場合連続10分以上録音するとノイズが入る)なので、それなりにコストはかかるんですが、Podcastとかライブ配信とか、音に関わることをやっていきたい場合には非常に有用なので、買って損はないソフトだと思います。