iPadでのメモ帳の使い方、無数にある細かいテクニックなどを一通りまとめました。基本的には「iPadで使うことを想定したもの」ですが、多くの機能はiPhoneやMacでも同じように利用できます。
表やチェックリストの作成の仕方、ドキュメントスキャンがメモ帳単体でもできること、ファイルやリンクの貼り付け方やそれらの様々な探し方、メモに鍵をかける方法などをまとめています。
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テキスト表示関連
装飾機能
メモ編集時の「Aa」というマークからテキストの装飾が可能です。
タイトルにすると文字が大きく太字になったり、見出し、小見出し、本文などに変更可能。等幅フォントを設定するということも可能(文字幅一定で整列させやすい)

テキストをそのまま辞書やウェブで検索
テキストを範囲選択することで、その文字をWebや辞書で検索することが可能です。Google検索のためにSafariを開く、みたいなことしなくていいのは地味ながらもわりと便利。

Split View(スプリットビュー)との組み合わせ
スプリットビュー(iPadに2つのアプリ画面を表示)を使うことで、様々なデータをドラッグドロップで貼り付けができるようになります。
Split View(スプリットビュー)のやり方
スプリットビューは「ドックを表示(画面下を上向きスワイプ)」した後に、アプリアイコンを左側にドラッグ。

いろんな種類のデータの貼り付けが可能
左側がsafariで右側がメモアプリ。Safariで見ているページから画像のデータを貼り付けが可能です。

画面上にあるURLをドラッグすると、そのページへのリンクが貼り付け。

複数のページを同時に選択することで、一度にリンクを貼り付けることも可能。

ちなみにサムネイルの表示は、長押しでメニューから「小さなイメージ」を選ぶと表示を小さくできます。

Safariだけでなく、ファイルアプリや写真アプリ、標準のアプリ以外でも多くのアプリとデータのやり取りが可能。ある意味で、このスプリットビューをうまく使うことが、一番iPadを便利に使うための操作方法、と言えるかも。
表の作成
テキストの装飾の隣にある、格子状のボタンから表の作成が可能です。

表をタップしたときに出てくる「…」から、行や列の追加、削除なども可能で、簡単な表を作る程度ならばメモ帳で十分、と思える程度の機能は揃っています。

Numbersと表のやり取りなども可能
メモ帳で表を単独で使う場合には「表で綺麗に並べられる」というだけだけど、Appleの表計算アプリNumbers(Excelみたいなもの。無料で使える)から表をドラッグドロップでコピーしたり、メモ帳からNumbersに表を持っていくことも可能です。

Numbersで作ったデータをちょこっとメモに貼りたい。メモ帳で作った表の、計算結果をパッと見たい、なんて場合に相互のやりとりをしてやればわりとスムーズ。
チェックリストの作成
やることリストとしてよく使われる「チェックリスト」もメモ帳アプリで利用可能です。機能自体はシンプルなんですが、後述する「メモの探し方」の中から「チェックリストを探す」ということもできるので、シンプルながらも十分な「やることリスト」として活用することができます。
チェックのオンオフはチェックマークタップだけで可能。

細かい設定ですが、チェックした項目を自動的にリストの下に移動させる、という設定にすることもできます。

また、このチェックリストは直感的な操作が他に比べて比較的多めで、丸の部分を指でドラッグすることで簡単に順番を並べ替えたり、右側にスワイプすることでインデントする、ということも簡単にできます。

これも表と同じようにすごい多機能、ってわけではないけど、大体の人はこのくらいできたら十分なんじゃないかな、ってくらいのことはできるようになってます。
ドキュメントスキャン
また、メモ帳単独で「ドキュメントスキャン」という「アナログの紙を綺麗に写真に撮って保存できる機能」もついています。
カメラマークから「書類をスキャン」を選ぶことで利用可能で、基本的に「四角くくて白黒の見やすい書類」としてpdfで保存してます。

机の上など書類とその背景が区別しやすいところで撮影すると自動的にドキュメントを認識してシャッターまで自動的に撮影してくれます。

複数のページがある場合は、連続して撮影して複数ページのPDFを作る、ということも可能です。
こういった機能を持ったメモアプリは多数ありますが、精度的にもそれほど悪くなく、何よりもやはりこれらを無料のメモ帳アプリ1つで済ませられるという点が非常にお手軽で使いやすいです。
手書きのメモを追加
通常の手書きメモを書きたい場合は、右上の鉛筆マークのところをタップすればツールバーが出て来ます。
ただこれだと、テキストとテキストの間には上手く書くことができません。
そういう場合は、長押しをしてタップメニューを表示させ、そこから「描画を挿入」を選びます。

このエリアは指で範囲の拡大縮小が可能で、黄色いラインをドラッグしてやることで動かせます。

中に文字や絵が書いてある場合その文字や絵よりも小さくすることはできませんが、この上の部分に文字を書きたいっていう時は上に引っ張れば余白ができるし、下にもっと書きたいという場合は動かせば下に余白を作ることができます。
手書きのメモだけを書き出す
書いた手書きメモは「手書きメモだけを書き出す」ということも可能です。
スプリットビューにして手書きを書き出したいアプリを並べ、手書きで書いた部分を長押しでメモが浮き上がるので、その状態で例えばファイルアプリにドラッグすることでPNGの画像としてメモだけを書き出せます。

たくさんの手書きのメモ全てを書き出したいっていう場合は「共有ボタン」から「画像を保存」ていうボタンを押してあげれば写真アプリの中に画像として保存できます。

1枚のメモをPDFとして書き出す
メモ全体をPDFとして保存したいっていう場合には、一工夫が必要です。
「共有メニュー」から「ファイルに保存」というやつは「罠」で、この場合書いたメモはテキストファイルと画像ファイルと、それぞれ別々のものとして保存されてしまいます。

メモを1枚のPDFとして保存したい場合はマークアップを使います。共有メニューのマークアップボタンから、さらに共有ボタンを押すとここにPDF書類っていうのが出てくるので、これを使えば1枚のPDFとして保存ができます。


Apple Pencilと合わせてメモアプリのスクリーンショーットを1枚絵にする
iPad x Apple Pencilを使っている場合、iPadの画面右下もしくは左下から中央に向かってペン先を移動させることで、iPadのスクリーンショットが撮影できます。

iPadでのスクリーンショットの撮り方は基本が「電源+音量+」と超使いづらいので、この方法を覚えておくとものすごく便利になります。
そしてこの機能は、メモアプリの場合「ページ全部のスクリーンショット」を撮るということが可能になります。
方法はシンプルで、同じようにApple Pencilでスクリーンショットを撮影する時に「フルページ」を選択するだけ。

他にも、メモアプリで作った手書きのメモやドキュメントスキャンで取り込んだデータはメールアプリなどに簡単に移動可能。意外なところで、ページのURLなどもドラッグで貼り付けできます。

メモ用紙の背景を変える
また、これまた地味なところですがメモの用紙を方眼だったり罫線だったりと、様々な背景に変更が可能です。

メモをパスワードで保護する
その他、メモに重要なデータを入れておきたい場合にはにパスワードをかけてロックする、ということもできます。
右上の共有メニューから「メモをロック」をタップ。

メモのタイトル横に鍵のマークが表示され、ロックを解除しないとメモの中身が表示されなくなる。

この手のツールにどこまで重要な情報を残しておくかは各自の判断に委ねられるところですが、最近は1Passwordに保存してたようなこともメモ帳に書いていたりもしています(1Passwordはサブスクリプション化して今後使いづらくなりそう)
メモ内の日付から予定やリマインダーを作成する
メモ内に日付や時間が書いてある場合、日付や時間に下線が自動で付きます。
下線部分をタップするとメニューが表示され、カレンダーにイベントを作成したり、日付指定のあるリマインダーを新規作成できます。

メモを見つけやすくするためのテクニック
また、メモ帳は色々と表示方法を切り替えたり、添付ファイルだけを表示させることで思ったよりも目的のファイルを探すことが簡単にできるようになっています。
基本の「検索」は、フォルダを表示させた状態で下スワイプ。

メモの絞り込み検索
また、ここにキーワードを入れるときには、チェックリストだとか共有しているもの、ロックしているものなどの条件で絞り込んで検索をすることも可能です。

ギャラリー表示
メモ左上にある「四角が四つあるボタン」を押すと「ギャラリー表示」というものに変更できます。

基本の「左にノートタイトルと本文」「右にノートの内容」という形式とは異なり、メモ全てをサムネイルで表示できます。
このサムネイルは右上にあるつまみで大きさの変更も可能

添付ファイルだけを探す
添付ファイルを表示という項目をタップすることで、画像、ドキュメントスキャン、リンクなど「ファイルの種類を分類した状態」でメモに入っている添付ファイルを見つけ出すことができます。

特定の画像を見つけたい、なんて場合などはこの方法を使うとスムーズです。

続きは後編記事でまとめます。
最初から入っている純正アプリで、こんなことできたの?と驚く人も多いかもしれません。
有料のメモアプリと比較すると簡易的な機能しかないんですが、ちょっとしたメモ程度なら純正メモアプリで十分事足りるようになりました。
純正アプリ最大のメリットは他純正アプリとの連携度の高さ。Safariやリマインダーアプリと組み合わせた時にめちゃくちゃ便利になります。
この記事のような内容は、ブログ以外にもYouTubeやPodcastでも公開しているので、よかったらそちらもご覧ください。