ObsidianのGraph-analysysというプラグインが大変興味深いものだったので、ちょっと紹介したいと思います。
[SkepticMystic/graph-analysis: Analyse the structure of your Obsidian graph using various analysis techniques](https://github.com/SkepticMystic/graph-analysis)
## どんなプラグインなのか?
Graph-analysysというプラグインは、Obsidianのリンク(つながり)をベースにして、関連のノートを見つけてくれるプラグイン。
ちょっと使ってみた感じですが、かなりいい感じで「あ、このノート確かにリンクしたいかも」というノートを見つけてきてくれます。
このプラグインをインストールするとかなり動作が重くなるんですが、それを差し引いても(ある程度ノート内にリンクが作られていれば)かなり有効なプラグインだと感じています。
プラグインをインストールしてみると、英語でいろいろ難しそうな単語が並びます。(Co-Citations, Adamic Adar, Common Neigbours, Jaccard, Label Progation, Overlap, Clustering Coefficient)
基本的には色々試してみてよさそうなやつを選ぶのが一番ですが、ごくごく簡単に、どんな感じの仕組みでノートを見つけてくるものなのか簡単にまとめてみたいと思います。
### Co-Citations
2次のバックリンクのようなイメージ。2つのノートが同じノートの中で一緒に引用された回数を見る。ノートCの中にノートAとノートBが含まれているとき、AとBのつながりが1。
デイリーノートにたくさんのノートがあると、バックリンクは役に立たない(つまらない)いつ書いたかがわかるだけ。デイリーノートなどに多くのリンクを作っていると、同時に言及している内容を見つけやすい。
### Adamic Adar
FBの「共通の友人」を探す仕組み、みたいなイメージ。「友達」である確率が高いものを計算する。大勢とつながってない人のパラメーターに重きを置いて計算することで、その人とだけ仲がいい人、というものを見つけやすい。
個人的な感覚としては、自分が使う中では一番これが効果的に機能した。(自分が気がついていなかった、関連が高そうなノートを見つけてくれる) [Adamic/Adar index - Wikipedia](https://en.wikipedia.org/wiki/Adamic/Adar_index)
### Common Neibours
共通のリンクをもっている数。同じリンクがたくさんあるノートほど大きい数字になる。
単純に、たくさんリンクがあるノートが出てきやすくなりやすい。
「このノートはどのインデックスに属するのか」というようなものが見つけやすい。
### Jaccard Similarity
同じリンクを持っているノートの個数を、両方のリンク全体(同じものはカウントしない)の数で割る。これを、ページ内のリンクで見る。
要するに「同じページから一緒にリンクされてることが多いノート」を見つけてくる仕組み。
[Jaccard係数とは?―文章と文章の距離を測る方法 - 統計ER](https://toukeier.hatenablog.com/entry/jaccard-index)
### Laber Progation
各ノードに固有の名前を与えて、隣のラベルにその名前を与える。その後、周りの名前を見て、自分の名前を「周りで一番多いもの」に変える。これを設定した数字分繰り返す。
そのノートに一番大きな影響を与えているノートを見つける、というイメージかな。
### Overlap
全部のリンクの数を数えて、同じリンクがある割合。どういうときに使うといいのかはわからなかった。
### Clustering Coefficient
クラスタリング計数。簡単に言うと、数字が大きいのノートは「ほかとあまり繋がっていないノート」
孤立してるノートを見つけてあげるときに使える。
[Clustering coefficient - Wikipedia](https://en.wikipedia.org/wiki/Clustering_coefficient)
## まとめ
まだ登場して間もないプラグインで、まだまだこれから大きく変わる可能性はありますが、これはすごく面白いです。
あくまでもベースになる重要なことは「自分で関連を見つけてノートをリンクする」ことなんですが、これを見事にいい感じに助けてくれるツールです。
自分が作ったノートを見直すときには「Adamic Adar」を使って、このノートとリンクするといいかもしれないというノートを表示してくれる機能が大いに役に立っています。
Obsidianの使い方によってどういうパラメーターが便利なのかは異なってきますが、なかなかに興味深いプラグインで、今後にも期待したいです。
[SkepticMystic/graph-analysis: Analyse the structure of your Obsidian graph using various analysis techniques](https://github.com/SkepticMystic/graph-analysis)
[[Graph-analysysで使われているパラメータの解説]]