jMatsuzakiさんが最近ブログに書いているZettelkastenの記事が大変参考になっています。 [Zettelkasten(ツェッテルカステン)に保存する対象は徹底的に絞る jMatsuzaki](https://jmatsuzaki.com/archives/28156) [Zettelkasten(ツェッテルカステン)で使うノートの種類と構成まとめ jMatsuzaki](https://jmatsuzaki.com/archives/28172) これ以前の記事にも参考になる記事はいっぱいあって、何度も見返したりしていたりするんですが、今回は[Zettelkasten(ツェッテルカステン)で使うノートの種類と構成まとめ](https://jmatsuzaki.com/archives/28172)という記事が大変興味深かったのと同時に、自分がやっている方法と大きく異なっていたので、ここで自分なりのやり方をブログにまとめてみようかと思った次第です。 1つの方法論について「多様なやり方が存在する」というのは大変重要なことだと思うので、どちらが正しいとかそういうことではなく、自分は今こう考えてやっている、という方法。どういう感じで自分の「ナレッジベース」にノートを整理しているか、についてまとめてみたいと思います。(ほとんど[[💎Obsidian|Obsidian]]だけで完結する) ## 前提条件 まずそもそも、ごりゅごの普段のObsidianの使い方はニクラス・ルーマンが作っていた[Zettelkasten](https://publish.obsidian.md/knowledgestack/Public/Zettelkastenとは?)とは異なる部分が多いです。 Zettelkasten的な概念を最初に知ったきっかけはObsidianの設定項目に「Zettelkasten prefixer」という項目を見つけたところからなんですが、そこからいろいろな関連知識を多く取り入れています。 「Zettelkasten」を知ってから、応用概念である「[Link Your Thinking](https://goryugo.com/20201210/obsidian-lyt/)」を知り、Link Your Thinking関連で「[Evergreen notes](https://goryugo.com/20210215/evergreennote/)」や「デジタルガーデン」という概念なども同時に学びました。その後「How to take smart notes」(日本版『[TAKE NOTES!](https://amzn.to/3431hl7)』)を読んで、改めてZettelkastenについて考えたりしましたが、ここまでにいろいろな要素を取り入れて自分なりの真似の仕方をしています。 『「How to take smart notes」』についてはPodcastでも詳しく話しています。→[BC014 『How to Take Smart Notes』 - ブックカタリスト](https://bookcatalyst.substack.com/p/bc014) こういう感じでいろいろな概念がごっちゃになったミックスタイプだというのを踏まえて、ごりゅごの分類の仕方などをご覧いただければと思います。 ## どんな種類のノートがあるのか Zettelkasten(ツェッテルカステン)で使うノートの種類というのは、以下のようなものがあげられます。 * 一時メモ * Fleeting Notes * 文献ノート * Literature Notes * Zettelkasten本体 * Permanent Notes * Structure Notes * Index Notes * プロジェクト管理 * Project Notes 基本的に、ごりゅごは、ここで出てくる全部の種類をObsidianの中だけで管理をしています。 それぞれの管理、運用の方法はざっとこんな感じになっています。 ### 一時的なメモ 大抵はObsidianのデイリーページにまずメモが書かれて、必要に応じて翌日「単独のメモ」としてノートを作り直す。 ObsidianのSpaced Repetirionを使って「定期的に見返す」ようにする。 →[💎Spaced Repetitionプラグインで「Ankiっぽい」ノート見直しの仕組みを実現](https://knowledgestuck.substack.com/p/spaced-repetitionanki) ある程度完成した、と考えられるものは振り返り用のタグ「review」を取り除く。 ### 文献ノート ObsidianのSpaced Repetirionを使って「定期的に見返す」ようにして、ある程度完成した、と考えられるものは振り返り用のタグ「review」を取り除く、というのは同じ。 これらのノートは資料・用語説明専用のフォルダに保存する。 ### Permanent Notes メモが十分に育った、いいノートが書けた、と考えられたときにはそれに「green」タグを付ける。 ### Structure Notes タグ「str」(長いタグが大変だから短く)をつける。 ### Index Notes タグ「topic」をつける。 →[[📋トピックノート]] [🌱トピックノートを使ってノートをまとめる - by goryugo - ナレッジスタック](https://knowledgestuck.substack.com/p/6cb) ### プロジェクト管理 管理用のノートに「project」タグを付けて、同じく「Spaced Repetirion」ブラグインを使って管理。 興味がなくなって、立ち消えになりそうなプロジェクトは、SRS的な管理で振り返る頻度が減っていって、そのうち……という流れになる。 これは、自分の場合だいたいの仕事がそれで済むからで、万人にお勧めできるわけではない。毎日実行する必要があるものは常に毎日実行できるように調整するし、なんとなく進めてみたいものはだんだん実行頻度が下がる。 ## 文献同士、文献からパーマネントノートなどのリンクが作りたいから一ヶ所にまとめる 今回改めて、自分はなんでこれらを全部Obsidianで管理しているんだろう、なんかNotionで文献管理とかカッコよさそうだからやってみたいな、とか思ったりもしたんですが、自分はこれらを全部Obsidian一個で管理している理由があるということに気がつきました。 1つは、Obsidianは「考える」ツールであると同時に、自分にとって「書いて学ぶ」ツールでもあるから。去年1年いろいろな本を読んで、自分が知らない、理解できていないことはそれこそ数えきれないほど無数にあることがわかりました。そして、それを理解するのにObsidianというツールで「書く」のが非常に便利。 そうやって学んでいく過程で、同時に「自分が考えていることもまとめていきたい」と思ったときに、複数の場所でノートを管理するのではなく、一ヶ所で管理した方がメリットは大きそうだと判断しました。 あとは、ノートのリンクをしっかり作っておくと、Obsidianの「関連ノートを見つけるプラグイン」がすごくいい感じに機能してくれる、というのもObsidianで知識管理をしようとしている大きな理由かもしれません。 [[Obsidianのリンクを元にして関連ノートを見つけ出すプラグイン]] なんにしてもこの「リンク式ノート」という概念は、これまでのノートとは違う、すごく新しい脳内整理の仕方で、これからもきっとどんどん新しい方法が生み出されていくのだろうという期待が持てます。 まだまだ自分のやり方も変わっていく可能性は高いんですが、ひとまず「今はこう考えている」という記録として、どんな風にノート構成を作っているのか、というのをまとめてみました。 https://twitter.com/goryugo/status/1486695066097774593