Obsidianの読書メモには、本を読みながら書いた文章や手書きの図を集めていました。それを読み返して文章に書き直し、一つのことを書いた小さなノートに分けていきます。
この記事は、2022年当時の実践をまとめたものです。一冊分をまとめるのに、だいたい一ヶ月。読み終えたあとも少しずつ書き直しながら、本の内容を理解しようとしていました。
興味や疑問をメモする
本を読むときは、手元にiPhoneかiPadを置いていました。文章で残すときはiPhoneのLogseq、手書きならiPadとApple Pencil、という使い分けです。
残すのは、基本的に「自分が興味深いと思ったもの」です。ただ、何を興味深いと思うのか、どのくらい残せばいいのかは、なかなかうまく説明できません。
たくさんメモを残しすぎて、あとからまとめる時間が足りなくなる。反対に、残したメモが少なすぎて、見返しても何のことかわからない。どちらもよく経験しました。2022年の時点でも、ようやく「多すぎる読書メモ」から抜け出せそうな兆しが見えてきた、というくらいです。
何を残すといいのかは、残したメモを実際に使ってみて、少しずつわかってきます。多すぎた、少なすぎたと反省する価値はありますが、それ自体を気に病む必要はないと思います。
もう一つ、大事にしていたのが「わからないこと」を書くことでした。
『意識はどこから生まれてくるのか』や『ミシェル・フーコー:自己から脱け出すための哲学』は、書きながらでないと理解できなかったと感じた本です。難しい文章を読み、手を動かして図にしてみる。そうやって少しずつ理解しようとしていました。
手書きを文章に書き直す
難しい本を読むときには、文章を手書きで図解することが役立ちました。下の画像は、権力について考えたときのメモです。
「主体の内部から働く力」と「外部からの強制・抑圧」を分け、教師と生徒、上司と部下といった関係を書き添えています。
こうした手書きメモは、Obsidianに画像をコピーしてから、もう一回文章にして書き直します。
一度書いたことをまた書くので、これは大変で疲れる作業です。それでも、わからないことが少しはわかるようになると思えるので、時間をかけて書くのも楽しかったのです。
タイトルを付けて分ける
文章にした読書メモは、内容ごとに小さく分け、それぞれにタイトルを付けていきました。こうして分けたものが、アトミックノートです。
画像の青い文字が、切り出したノートへのリンクです。「フーコーは権力を分析し、権力の脱構築を行った人物」「正常と異常の二項対立は近代から強化されている」のように、一つずつタイトルが付いています。
文章を書いたあと、もとの手書きメモを消すこともありました。ただ、文章だけではまだ難しいと感じるものは、画像のまま残しておきます。判断の基準は、その画像がなくても理解できるかどうかです。
少しずつ見直す
手書きメモを文章にし、ノートを分ける。この作業の続きをいつやるかは、ObsidianのSpaced Repetitionプラグインに任せていました。
読んだ本をすべて完璧に整理し、毎日すべてのメモを見返すには時間が足りません。どれを見直し、どれを先に進めるかを自分で毎回決めずに済むことが、当時このプラグインを重宝していた理由です。
分けた直後のノートも、まだ下書きです。こうしたノートにはdraftタグを付けて振り返っていました。そのノートだけを見て意味がわかり、ほかのノートにもリンクできたら、ひとまず完成としてタグを外します。この使い方は、すべてのノートを定期的に振り返ることは不可能なので、振り返るノートを厳選するにまとめています。
日々少しずつ進めるので、一冊分の読書メモが完成したと言えるまでには、だいたい一ヶ月くらいかかっていました。
時間が経ちすぎて、メモを見ても理解できなくなることもあります。そのときは、あとから見てわかるメモが書けなかった、ということです。諦めるか、もう一回本を読むかします。
読書メモを探してつなぐ
本ごとの入口
一冊の本についてのノートには、本のタイトル、書影、ちょっとした書誌情報、関連する本へのリンクを置き、そのあとに読書メモをまとめていました。
何度も振り返り、ほかの本を読むときにも役立てたい。Obsidianに読書メモを置いていた理由の一つです。
本のリスト
本ごとのノートが増えたら、それらを一覧にして整理します。さらに一覧を集めたのが、「📚本のリストのリスト」です。
ここからリンクを開くと、それぞれの本の一覧が並びます。
このリストを作るときは、最初から分類を決めません。まず「読んだ本リスト」に全部並べます。それを並べ替え、なんとなく近いものを集めてから、あとで名前を付ける。そうした方が、自然にまとまると考えていました。
自分が読んだ本を分類して眺めるのは、趣味に近い作業です。それでも、タイトルをど忘れして見つからない本を探すときには、この一覧が役立ちました。
graphで孤立したノートを見つける
本のリストをgraphにして眺めることもありました。月に一回くらい、普段とは違う見方でノートを探す時間です。
読書メモや「本のリストのリスト」を一つのフォルダにまとめておくと、本に関連するノートだけに絞って表示できます。すると、ほかのノートとリンクしていないものを、目で探せます。
孤立したノートを見つけるのは自分の目なので、やっていることはアナログです。それでも、こうして見つけたノートから意外な発見があることもありました。関連する本へのリンクを残すのには、graphにしたときの見た目が楽しくなる、という理由もあります。
本によって残るメモの量は違う
当時、このやり方でまとめた読書メモは、おそらく100冊分くらい。本によってはたくさんのノートができ、数個だけ残った本もあります。どの本も同じ量にそろえず、自分が満足できるところまで書いていました。