2024年12月から、[[🎸iPadでギターの練習をする]]代わりに[[m.a 🖥️🎛️Ableton Live]]を使ってギターの練習をするようになった。
(これまでは、練習に[[📱Loopy Pro]]を使用していた)
きっかけは2024年11月にBAMというiPadアプリ(ビートメイクアプリ)を購入したこと。
これをなんとなく触っていたときに、Ableton Live Liteのことを思い出した。かつて[[🎹Launch Pad Pro mk3]]購入時に、Ableton Live Liteがバンドルされていたのだ。
ウェブでの情報も、BAMに比べるとAbleton Liveの方が充実しているし、せっかくならばある程度有名なDAWを使ってみようと思い立ち、Liveについて様々なことを調べた。
学んでみると、どうもこのツールは「作曲」だけでなく、練習という観点でも今まで使っていたLoopy Pro以上に便利で役立つものになりそうだぞ、と感じるようになってきた。
以下、Ableton Liveを使ったギター練習の方法、メリットなどをまとめていく。
## テンポのズレが視覚的にわかる
Ableton Liveでギター練習をして一番気に入ったところは、波形を使って自分の演奏のテンポのズレが視覚的に見えること。
![[warppoint.jpeg]]
上記画像のように、自分の演奏が波形化された際、Liveでは自動的に▼印の「Warpマーカー」が付けられる。
これは、Liveが「拍の頭」自動で判別したポジション。
画像ではまあそれなりにテンポはあっていると言えるが、これは「かなり頑張ってこうなるように繰り返し録音した」結果のもの。
自分の技術だと、たとえばチョーキングやハンマリング、プルオフを含むフレーズなどを弾く場合に、致命的にリズムがズレている。自分のギターを録音して、それを聴覚だけでなく視覚的にも思い知らされた。
一ヶ月ほど練習して多少はマシになったと思うが、それでも新しいフレーズを練習すればほぼ確実にズレてるし、何度も繰り返したフレーズも、少し油断するとあっけなくズレている。(16分音符1つ分ズレることはあまりないが、その半分程度なら当たり前にズレる)
もちろん、音楽というものは最終的にカッコイイかどうかがすべてなので、100%完全にリズムを合わせられることが正解ではない。特にチョーキングなんかは、波形だけを見てもカッコイイかどうかの判断は難しい。
しかし、少なくとも初心者で「ズレてることすら気がつけないレベル」の時に視覚的にズレが分かるというのはものすごく有用。とにかくフィードバックが早く、今も演奏技術の向上に多いに役立つ。
上記のような録音をする際に重要なのは、**録音することを特別なことにしない**、ということ。
「練習は基本的に録音する」ことを当たり前にし、録音したフレーズは毎日ファイルとして書き出して、過去の下手な自分と比較するようにしている。
→[なにかを学んだり練習する時は過去の自分としか比べない](https://knowledgestuck.substack.com/p/m001)
## 伴奏作りによってDAWに慣れることができる
また、こうやってギター練習を録音する際は、伴奏のデータもできる限り自力で作り、その伴奏に合わせて録音をするようにしている。
これによってまず、練習を通じてDAWの操作に自然に慣れていくという効果がある。
また、伴奏を「それっぽく」しようとすると、ギター以外の楽器に関しても必然的に多くのことを学ぶ必要が出てくる。ギターの練習をするためにギター以外のことを学ぶというのは一見遠回りに見えるが、最終的にはこれが「総合的な音楽力」につながり、ギターの演奏自体にもよい影響を及ぼしてくれるであろうと考える。
なお、伴奏作りの「自力」というのは、必ずしも自分ですべてのデータを演奏したり打ち込んだりして作る、というわけではない。
たとえばAbleton Liveの「オーディオデータをMIDIに変換」という機能。これを使って、カラオケ音源のオーディオデータからMIDIを作ったり、MIDI変換の前段階として、演奏を楽器ごとに分割してくれるようなアプリやサービスなども積極的に活用していく。
これは一見すると「ズル」に見えるが、逆にこうした試行錯誤もまた同時に「総合的な音楽力」につながるはず。
---
詳細は近日まとめる予定だが、その他にもセッションモードでテンポを変えたり、曲の一部だけを、テンポを自由に変えて集中的に繰り返し練習できること、コンピングを使って繰り返し同じフレーズを何度も録音できることなど「総合力」という観点と「小さな部分に集中する」という2つの点で現在の練習は非常に有意義なものになっていると感じる。
今や、個人が音楽を「作る」場合には、DAWを使うことが当たり前の時代になってきている。と同時に、個人が音楽を「学ぶ」「練習する」という場合でも、DAWが使えるといいことが多い。
そういう観点から見ても、まずは「練習でDAW使う」ことこそが、ギタリストがDAWに親しむ一番の方法ではないだろうか。
---
現在はそこから64パッドの魅力に目覚め、[[🎹64パッドを楽器として練習する]]ことを始めている。