[教養として学んでおきたい現代哲学者10人 (マイナビ新書)](https://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4839980284/room510-22/)
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(著) [[岡本裕一朗]]
マイナビ出版 (2022/11/28)
2022/11/28
# 関連・思い出した本
[[『教養として学んでおきたい哲学』]]
[[『教養として学んでおきたいニーチェ』]]
[[『現代思想の名著30 (ちくま新書)』]]
# 読書メモ
## 序章
その人が生きている時代を明確な形で把握できているか?
ユニークな、これまでと違う発想、コンセプトを打ち出せているか?
それを基準に10人選んだ。
## マルクス・ガブリエル
[[マルクス・ガブリエル]]
相関主義であるポストモダンを批判する(自然主義も批判)
[[新実在論とは「世界は存在しないがすべては存在する」という哲学理論]]
## ジャック・デリダ
[[ジャック・デリダ]]
アルジェリア生まれのユダヤ人で、フランス語を使って育つという、少し変わった環境だった。
レヴィ・ストロースに対して「おまえが西洋中心主義の権化」と批判
フーコーに対して「狂気を排除したのは理性ではなくおまえやん」と批判
デリダの話は面白いが、論証された感じにはならない。
根本思想である「根源的なものには到達できない」というのは偶像崇拝を禁ずるユダヤ教的な思想もある?
## ニック・ランド 加速主義
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## フリードリヒ・キットラー メディア論
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1960年代にマクルーハンがメディア論を提唱
もともとメディアとは非常に小さなものを指していた
例:イエス・キリスト→神と人間の真ん中にある「メディア」
これが拡大されて、テレビやラジオ雑誌もメディアである、とした。
[[キットラーはマクルーハンのメディア論をさらに広い意味に拡大した]]
そして、メディアは「言語を担うメディア」が重要だと提唱
”エピステーメー”こそがメディアである
フーコーによって「歴史的アプリオリ」は変化するものになった
キットラーはそれは「メディアである」と考えた
音声は、音と空気というメディアを通じて伝わる
文字は、紙や筆記具というメディアを通じて伝わる
[[デジタル技術が発展してメディアは大衆性を手に入れた]]
今の技術メディアは、すべてが数字で表現されるようになった。
これは、あらゆるメディアの終わり
## リチャード・ローティ 言語論的転回
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[[リチャード・ローティ]]
元々は比較文化学を学んでいた
ネオ・プラグマティズム
分析哲学とヨーロッパ哲学(ハイデガーやフランス哲学)を組み合わせた
『言語論的展開』の編集でデビュー
ヨーロッパ哲学の意識や認識の言語論的展開によって分析哲学が生み出された
生まれたのがネオ・プラグマティズム?
20世紀の哲学がすべてそうだと誤解されている。(それ自体が完全に間違いというわけでもない)
ローティは主義に固執することなく、いろいろな考えを取り込むタイプ
主張としては、リベラリズムにプラグマティズムを合わせたもの
彼はポリティカルコレクトネスや、エスニシティ、LGBTQなど訴えるアカデミック・レフトに対しては社会を変える力はない、と批判。
それよりも経済格差を救済をする必要がある、と考える。
## ジル・ドゥルーズ アンチ・オイディプス
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[[ジル・ドゥルーズ]]
[[ドゥルーズはマイナーに着目し新しい視点で読むのが得意]]
アンチ・オイディプス
家族主義への批判。欲望は、家族主義に限定されない。
欲望機械はつながりを持つ。そして、つながりはいつでも切断できる。
あらゆるものとつながり、突然切断もされる。そういうもの。
これは、整流化された社会への批判。
欲望に基づく、多様な広がりをもつ社会へ、という考え。
分裂症の「スキゾ」と偏執狂の「パラノ」
革命的なスキゾと、抑圧、家族の中を意味するパラノ
千のプラトー
「管理社会論」
フーコー的な規律社会は終わった、と考える
ノマド、という言葉もこの本から出てくる
## ダニエル・デネット 自然主義
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[[ダニエル・デネット]]
[[デネットは自然主義の提唱者]]
[[ネーゲルのコウモリ問題]]
[[デネットは心の存在を否定していない]]
また、自由意志がない、という場合には責任論をどうするのか、という問題が残る。
## クァンタン・メイヤスー 思弁的唯物論
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メイヤスーはフランスの高等師範学校出身(超エリート)
そこで教師をしていたアラン・パディウに引き上げられる。
ニックランドの弟子であるブラシエなどに担ぎ上げられ、2007年に"思弁的実在論"というワークショップが開催された。
このワークショップ前後に沢山の論文、全く新しい哲学などが多数登場。
インターネットを通じて哲学の流行が作られた最初の運動でもある。
『有限性の後で』
これは、カント以降の哲学すべて、相関主義に対する批判書
人間との関係性に立たない世界「祖先以前世界」を考え、そうかんてき世界の相対化を行った。
数学での理解も。
これは、人間主義的な世界への歯止め、脱人間主義の始まりとも言える。
遺伝子操作や人間以上の思考機械。これらを正当化する枠組みを正当化しようとした、とも考えられる。
マルクスガブリエルも実在論を提唱しているが、彼は「人間主義」であり、メイヤスーの主張とは異なる。
## スラヴォイ・ジジェク ポストモダン時代の共産主義
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ポストモダンとメイヤスーの間の世代の人物で、現在はスーパースター的な扱いを受けている。
あらゆる問題に首を突っ込み、意見を述べる
一番やりたかったことは映画製作で、哲学は2番目だ、と語る。
映画の構造になぞらえて哲学を解説する力は超一流で、ラカンの思想をハリウッド映画で説明したりもした。
コミュニストで、あらゆる場面で共産主義を提唱するが、それを実現する方法には提案がない。
分析自体は素晴らしいが、それまでの人物、という印象。
書いている本も、主題やテーゼがわからない。
## 吉本隆明 共同幻想論
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民主主義的知識人を批判し、超保守派なのにマルクス主義、現代思想もわかる進歩派の哲学者。
反米主義が強く、日本の伝統を重視した。
素晴らしいのは「大衆の原像」という自前の思想を持っていたこと。
『共同幻想論』
これは、日本と西洋で異なる国家のイメージを持っている、ということを説明したもの。
西洋がイメージする国家というものは、土台となる社会の上に小さくそびえ立つのが国家。
社会と国家は分離した、別々のもの。
日本がイメージする国家は、
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