タイトルさえ付けたらそれでオーケー、と言われても、どうしても良いタイトルが思いつかないことはよくあります。 そんな時の原因はたいてい「ノート」の方にあります。 タイトルが決められない原因というのは、結局「一つのこと」ではないことにタイトルを付けようとしているからです。 そういう場合は、タイトルを付ける前に、そこに書かれていることを改めて細かくする(アトミックにする)ことが重要になってきます。 ### タイトルが決まらない理由 タイトルが決まらない理由の9割は、**「一つのノートに複数の内容を含めようとしているから」**です。 特に読書メモにおいてよくあるのが、「著者の主張(事実)」と「自分の感想(意見)」が混在してしまうパターンです。 - **事実**:著者は「質より量が大事だ」と言っている。 - **感想**:でも私は「量より質」だと思う。疑問を感じる。 この2つが1つのノートに混ざっている状態で、全体に1つのタイトルをつけようとすると、脳は混乱するし、ノートもうまく作れるわけがありません。 「著者の量質転化の法則について」なんて知的であることを装ったタイトルを付けても、これでは役に立つノートにはなりません。 ### 対処法:分ける(アトミック・シンキング) 解決策はシンプルです。ノートをわければいいのです。 事実と感想が混ざっているなら、物理的にノートを2つに分けます。 - **ノートA(事実の観察)** - 中身:著者の主張の引用。「初心者は量をこなすべきである」 - タイトル:**初心者のうちは量をこなすことで質への転化が起きる** - **ノートB(思考の展開)** - 中身:自分の疑問。「でも、適当な量をこなしても意味がないのでは?」 - タイトル:**目的のない反復練習では悪い癖を固めるだけになる** ### 分けると思考が深まる 一見すると矛盾している内容に感じられるかもしれませんが、結局これが「正しい」んです。 また「混ざった状態」ではタイトルが決められなかったかもしれませんが、これならばスッキリした2つのノートが完成します。 ノートAでは著者の論理を正しく理解し(観察)、ノートBではそこから発展した自分の思想を言語化できています。 そしてこういう分解をすることで、まずは「世の中に唯一無二の正解などはない」という、分断が起こりがちな現代社会に対する非常に重要な原理を学ぶことが出来ます。 そして、この「矛盾」があるからこそ自分で「考える」ヒントが得られるのです。 何かを学ぶ時に、量をこなすことは大事だけれども、ただ量をこなせばいいというわけでもない。となると、この両者のバランスを取るために自分は何をすればいいのか。なにを練習していけばいいのか。 たとえばここから、目的を持った練習を考えることが重要である、というような知見は簡単に見つかるでしょう。 これはもう明確にあなたが書いて考えたことから得られる知見です。 ノート1つ2つから「考える」ことを考えれば、別にこの程度のことはたいしたことではありません。 しかしこうしたノートが10個20個と増えてきた時には、いつかすべてを頭の中だけで考えることが不可能になることが想像できるでしょう。 だからこそ「タイトルを付けて」「わける」ことが重要だといえるのです。 タイトルが決まらない時は、まずノートの中身を点検してください。 そこに「事実」と「感想」が混ざっていませんか?あるいは、複数の「事実」が混ざっていませんか? もし混ざっていたら、それは思考を深めるチャンスです。迷わず2つに分けてください。それがアトミック・シンキングの基本動作です。