ここまで、ずっと「ノートをわける」という表現を使い「アトミックノート」という言葉は意図的に使わないようにしてきました。 『アトミック・シンキング』をご覧いただいた方からすると、いつになったらアトミックノートの話が出てくるんだ、と考えられるかもしれません。 あえてここまでずっとアトミックノートの話をしてこなかったのは、結局アトミックノートを作る、というのはものすごく難しいからです。自分自身、過去のノートを振り返ってみても、数年前に作ったアトミックノートはどれも今見ると稚拙で、役に立つとは言いがたいノートばかりです。 まず重要なのは、ノートを分けること。ノートを分割して整理しておくと、どういうことが便利になるのか、というのを理解すること。その上で、それらを細かく、最小単位にわけていくことでもっと便利になる、ということを目指していくのが理想的な流れだと考えるようになりました。 いきなりアトミックノートを作っても、ほぼ全部ゴミになってしまうくらいなら、少しずつ少しずつ、無理ない範囲でノートを分けていき、じっくりと自分の考えを整理していくこと。 急いでも、いきなりうまくはいきません。 ゆっくりと確実にできる、簡単なことから練習していくことが大事です。 --- とは言え、Obsidianを使ったアトミックシンキングを身に付けるためには、ここで終わりにしてしまうわけにもいきません。 理想は、まずここまで読んで、しばらくはこのままObsidianを使い続けること。デイリーノートを100日くらい使い続けて、だいたいのことはデイリーノートさえあれば便利になんとかなるな、と身体で理解できるようになることです。 そしてここからは、デイリーノートを100日くらい使ったあと、という状態を想定して話を進めていきます。 --- まず、デイリーノートを100日間使ったあとに何をするのか。 ちょっとやる気が出た時に、100日分のデイリーノートをざっと振り返ってみましょう。 そして、デイリーノートから新しいノートを作る「練習」をしてみましょう。 練習という感覚はとても大事です。 大人になると、どんなことでもなんとなく「すぐできる」という感覚を持ってしまいがちですが、人間が初めてでいきなりなにかできるなんてことはまったくありません。 赤ちゃんは、本当になにも出来ないところから手を動かすという行為を学び、小学生くらいになってようやく鉛筆をうまくコントロールして、文字が書けるようになります。そんな、大人にとって当たり前に感じることすらも、同じことを何回も何回も繰り返し練習して、少しずつ少しずつ上達して身に付けていったものなのです。私たちが今、苦もなくノートに文字が書けるのは、そうした積み重ねがあったからです。 逆に言えば、デジタルノートをうまく使うなんてことは大半の人にとってはじめてのこと。よほどの天才でもない限り、いきなりうまくノートを使いこなせるなんてことはありません。 まずはそうやって「できないことが普通」だと考えることが重要です。 それを踏まえて、次からは具体的にどうやってノートをわける練習をしていくのか。実例を交えながら考えていきましょう。