デイリーノートを書くことに慣れてきたら、次のステップではデイリーノートを使って「発見」を増やしていくことを目標にします。
普段は何気ない日々を送っているように見えても、丁寧に記録を残してみると面白いことや不思議なことがたくさんあることに気がつきます。
ただ同時に、こうしたことはきちんと意識して記録を残しておかないと、そのまま忘れ去られていってしまいます。
今回のステップ3では「デイリーノートに文章で残した記録」を使って、そこからどんなことを「発見」し、どう思考につなげていくかをかんがえていきます。
## 発見とは何か
まずいきなり「発見」ということばを使うと、なんだか大げさなことのように聞こえますが、まずは簡単で、身近なものから考えていきましょう。
「すごい発見」なんてものは、そもそも日常生活の中でそう起こるものではありません。重要なのは「すごい発見」をすることではなく、発見を通じて日々の生活の解像度を高めていき「かんがえる」を日常のものにしていくことです。そしてそのために重要なのは、日々を記録する習慣、つまり「デイリーノートに記録を残すこと」です。
まず一番簡単な「発見」のきっかけは「あれ、いつもと違うな」と感じたり、「なんでだろう?」と疑問に思うことです。日々の些細な違和感や、道の出来事をただ放置せず、デイリーノートに記録しておくことです。
これらのことは、一見すると「発見」とは感じないかもしれませんが、そこは考え方を変えて「日常の些細な出来事も、すべて発見の種だ」と捉えることが大切です。
## 発見の具体例
実際の「発見」の過程を、最近の私の体験を使って紹介しましょう。
たとえばこれ。私が最近食べた「牛丼」です。
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この「牛丼」なんですが、自分がよく知っている牛丼とは異なることがたくさんありました。特に印象に残ったのは、これが「丼」に盛りつけられていない、ということです。
「あれ、この牛丼は丼に盛りつけられていないのに牛丼って呼ばれてるな」ということを「発見」したわけです。
こういう時に、デイリーノートに「今日の昼ごはんは牛丼を食べたが、この牛丼は丼ではなくお皿に盛りつけられていた」なんて記録が残せれば最高です。
## 発見から考えるへ
この発見の過程で重要なのは、こういうちょっとした「あれ?」みたいな出来事を、きちんと整理されていなくてもいいので文章として記録しておくということです。
この「あれ?」が残っていると、そこから様々なことを考えたり、調べたりすることができるようになっていきます。
たとえば、丼に盛りつけられていない料理にに「丼」を付けて呼ぶことは、料理名として正しいのだろうか?
これをきっかけにして、辞書などで「牛丼」や「丼」などことばの意味を調べてみても面白いかもしれません。
さらに考えを進めていくと「牛丼って、いったいいつ誰が発明して、そう呼ばれるようになったんだろうか?そもそもの話、牛丼と呼ばれるものはなにを満たしたら牛丼と読んでいいんだろうか?」みたいなことに興味を持つことができるようになるかもしれません。
ちょっとした違和感、気になること記録して、なにか調べたり考えたりすること。アトミック・シンキングではこの工程を「思う」から「考える」への進化だと考えます。
## 発見を続けるために
デイリーノートに文章で記録を残していても、そこから「発見」を見出していくのは簡単ではありません。記録の助けなしにいきなりなにかを発見するのなんて、それはもう「超絶難しい」と言っていいでしょう。
さらにこうした発見は、どんな発見でもそれが次につながって、考えが深まっていく、なんてことでもありません。牛丼の事例では、運良く連鎖的に多くのことを学ぶことができましたが、その下には、当然無数の失敗があります。
ただ一つ言えるのは「牛丼なのに丼じゃない」という発見を書き残していなければ、こうしたことを考えることは決してなかっただろう、ということです。
人間がなにか新しい行動を起こす時には、意識するかしないかに関わらず必ず何らかの「発見」がきっかけになっているはずです。
ということは、日々の生活での発見が増えれば、ごく自然に興味を持つ対象を増やすことができます。そしてそれによって、対象について「考える」ことができる機会も増えていきます。これを繰り返していくことで、何気ない日々の生活から、さまざまな楽しみを見出していけるようにもなっていけるでしょう。
## デイリーノートに訪れる変化
このように、デイリーノートへの記録を文章で残すようになると、デイリーノートに少しずつ変化が訪れてきます。
[[文章にすると連想的にアイデアが思いつきやすくなる]]ことの影響もあり、デイリーノートの中に少しずつ「書かなければ気がつかなかったこと」が記録として残っていくようになるのです。
もちろん、まず優先すべきは、きちんと丁寧に文章で記録を残していくことです。無理して「なにか発見を記録しよう」とするのではなく、丁寧に記録を残しておいたら、そこには普段だったら気がつかない発見があった、というのが無理なく、自然に続けられる形です。
基本的に、アトミック・シンキングにもおいて「成果を焦る」ことは失敗の原因になります。
2日や3日で結果を出すことを求めようとせず、基本はまず丁寧に記録を文章で残すことです。そして、ここまでまじめに1ヶ月以上「文章」を書いてきた方であれば、あなたが書いた日記の中には、すでに5個や10個くらいの「発見」が見つかるはずです。
まずは今までのデイリーノートを振り返り、そこからなにか発見できることはないか。それを探してみましょう。
ここまでデイリーノートをきちんと書いてきた皆さんはすでに、丁寧に記録を残すことに十分熟練されています。一ヶ月の間、文章できちんと記録を残すことができていれば、必ずなんらかの「発見」があるはずです。
ただ同時に「発見」というやつは、自分が「発見した」と思ってあげないかぎりは、ただの「記録」のままです。
日々の生活が発見にあふれるのは、非常に楽しいことです。「なにも変化しない日常」という言葉よりも「同じように見えても発見にあふれている日常」の方が魅力的だと感じられるのであれば、記録はあなたにとって価値あるものであり続けます。
そして、こうした発見をきっかけにして、ここからはどんどん新しいことを考えていけるようにもなっていきます。
こうしてデイリーノートで「発見」ができるようになったら、その発見にタイトルを付けていくようにします。
ここからはいよいよ「アトミック・シンキング」が本格化していきます。
📖次はこちら→[[「発見」したらタイトルを付ける]]
> [!NOTE] デイリーノートから「発見」するためのポイント
> 日常の「あれ?」を文章で記録する
> その「あれ?」を「発見」として認識する
> 「発見」から「考える」を始める
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