では具体的に、ノートを細かくわけていくとは、どういうことをやっていくのか。そこを考えていきましょう。 アトミックシンキングの基本はボトムアップでノートを育てていくことです。そして、ボトムアップのボトムに相当する部分は、ここまで何度も触れてきたデイリーノートです。 どんなこともまずデイリーノートに書く→必要に応じて細かく分ける これが基本の流れです。 こうやってノートを細かくわける上では、重要なことがいくつかあります。 1つは、デイリーノートに書いた項目すべてを分ける、ということは「やらない」こと。というよりも、デイリーノートから新しいノートを作るのはあくまでも「例外」であるという意識を持つことです。 デイリーノートは、デジタルノートを使っていく中で唯一の「ゴミ溜めになっても問題なく使える」という貴重な場所です。デイリーノートだけは、そこにどれだけ余計なことが書かれていても、逆になにも書かれていなくても、ずっと問題ないままでいられるという非常に貴重なエリアです。 そして、デイリーノートがどれだけぐちゃぐちゃになっても問題ないのと同時に、**それ以外のノートはできる限り増やしすぎないようにすること。これもデジタルノートの活用法として重要なこと**です。 デイリーノート細かく分けようとしてしまうと、必要ないノートがどんどん増えていきます。 1年2年ならばそれでも快適にノートを使い続けられますが、デジタルノートを5年10年という単位で使い続けようとする場合には、これまでの感覚とはまったく異なる考え方が必要になります。それが、ノートを増やしすぎない、ということなのです。 もちろん、どんなに頑張ってもいつかそのうち「役に立たないノート」は増えてくるし、作ったかどうか忘れてしまったようなノートもどんどん出てくるでしょう。これは、ある程度は仕方ない。人間には、完璧になにかをこなすなんてことはできません。ある程度はできない、ということを受け入れ、同時に出来る限りの努力を無理せず続けていく。そのちょうどいい落とし所がノートを増やしすぎないようにする、ということなのです。 ## ノートをわけるのは「もう1回必要になった時」 具体的な例を挙げて、デイリーノートからノートをわける、というのはどういうことなのかを一度考えてみましょう。 たとえば最近わが家では新しく子ども部屋を作ることになりました。それに伴って、家の中全体の模様替えのようなことを行いました。その際に、たとえば各部屋の窓や天井、扉などのサイズを計測したりしながら模様替えの計画を立てていました。 こういうときも基本的に、メモはデイリーノートです。 もちろんこういうものは、紙に書いてもまったく問題ありません。そんな時は、書いたものを写真に撮って、デイリーノートに貼り付けておく、というのもよい方法です。 デイリーノートには、こんなことをメモしました。 ![[デイリーノートにメモした数字.png|200]] このノートは、現段階では今後どの程度重要なノートになるのかはわかりません。 たぶん、なにか整理に必要なものを購入したりする時には役に立つだろうな、と考えていますが、一回二回見直して、もう使うことはないかもしれません。 なので、先のことを考えず、まずはデイリーノートに書いておく。これが基本です。 仮にこのノートに書いてあった数字をもう一度確認したくなった時は、日付を元にしてデイリーノートをもう一度探してみます。1週間2週間以内の出来事であれば、さほど苦労せず見つけ出すことは出来るでしょう。少なくともそのくらいの期間内であれば、ヘタにノートを整理しようとするよりも、デイリーノートに書かれているだけで十分間に合います。 1ヶ月2ケ月くらいの内容なら、頑張って探せば見つけられます。紙のノートでパラパラページをめくりながら、たしかこの辺に書いてあったはず、という感覚と同じです。 そして、ノートに書いたほとんどの内容はこの「たしかこの辺に書いてあったはず」くらいの感覚で見つけられれば十分なのです。 ノートをわけるかどうかを考えるのは、このノートを2回も3回も探したときです。2回も3回も同じノートを繰り返し探して、これは面倒だな、と感じた段階で「ノートをわけて整理する」ということを考えます。 過剰に整理する必要はありません。デジタルノートは整理が簡単に出来すぎてしまうがために、逆に整理に苦しめられてしまうということがよく起こります。これはまさに本末転倒の現象。 ここまで何度も書いてきていますが、まずはなんでもデイリーノートに書く。そして「たしかこの辺に書いてあったはず」という感覚で探す。その上で、何回も何回もノートを探すことが必要になったときにはじめて「分けておいた方が便利だからわけておこう」と考えます。