# Softube Equalizers レビュー:つまみと波形で学ぶ、ビンテージEQの新しい付き合い方
## はじめに:なぜ今、Softube Equalizersに注目するのか
音楽制作において、イコライザー(EQ)は音質を調整する根幹のツールです。しかし、その選択肢は無数にあり、特に「ビンテージ機材の再現」を謳うプラグインは、その独特のクセや操作性から、初心者にとっては敷居が高いと感じられることも少なくありません。
私自身、「ざっくりでいいけど、ちゃんと学びたい」という感覚を常に持っています。昔ながらの機材が持つ「つまみをいじる楽しさ」を味わいたい一方で、現代のツールが提供する「視覚的な分かりやすさ」も捨てがたい。この二つのニーズを同時に満たしてくれるのではないか、という期待から、今回Softube社の「Equalizers」コレクションに注目しました。
## 最大の魅力:「つまみの操作」と「波形の変化」を同時に体験できる学習効果
ChandlerやTube-Techといった他のビンテージ系EQプラグインを試した際、多すぎるつまみを前に「どうすれば『良く』なるのか想像できない」という壁に突き当たりました。それぞれの機材が持つ音のキャラクターは魅力的ですが、その効果を耳だけで正確に捉え、意図通りに操作するには、相応の経験と知識が求められます。
その点で、Softube Equalizersが提供する体験は画期的でした。最大の特徴は、**ビンテージEQのふるまいをするつまみを操作すると、その結果がモダンなEQのようにリアルタイムで波形に反映される**ことです。
「このつまみを回すと、周波数のどのあたりが、どれくらい持ち上がるのか」という、これまで経験則や聴感に頼らざるを得なかった部分が、視覚的に一目瞭然となります。これは、私が理想とする「まず全体像を捉えてから、細部を掘り下げていく」という学びのプロセスそのものです。音の変化を耳で聴きながら、同時に目で確認する。このフィードバックのループが、ビンテージEQの挙動に対する理解を飛躍的に深めてくれます。
## Console1への期待と、プラグイン単体での評価
一連の対話の中で、物理コントローラーである「Console1」の存在も大きな関心事となりました。ハードウェアのつまみでプラグインを直接操作できる環境は、「つまみをいじる楽しさ」を最大化し、より直感的な音作りを可能にするでしょう。
もちろん、現時点ではConsole1を所有していないため、本記事はあくまでプラグインを単体で使用した上での評価です。しかし、将来的な拡張性への期待感は、この製品の魅力の一つと言えるかもしれません。
## まとめ:Softube Equalizersは「学びたいEQ初心者」にとって最適なツールか
Softube Equalizersは、単なる「多機能なEQプラグイン」ではありません。ビンテージ機材の持つ独特のキャラクターと、現代的なツールの視覚的な分かりやすさを融合させることで、**優れた学習ツール**としての側面を色濃く持っています。
「古いサウンドが好きだけれど、何から学べばいいか分からない」「つまみをいじる楽しさと、確実な音作りを両立したい」。そう考える人にとって、Softube Equalizersは、その答えに近づくための、またとない道標となってくれるはずです。
[[Softube EqualizersはモダンEQで波形を見ながら同時にビンテージEQで味付けが出来る]]