Dataviewを使うと、情報が「向こうからやってくる」状態になる
Dataviewはクエリを一度書いておくだけで、毎回探しに行かなくてよくなるプラグインです。デイリーノートに今日のタスクや1年前の日記が自動表示される仕組みの作り方と、「クエリが怖い」という感覚をなくす読み方を解説します。
2021年にDataviewプラグインを本格的に使い始めたとき、一番変わったのは「探す」という動作の量でした。毎朝ノートを開くたびに「今日の期日タスクはどれだっけ」「1年前の自分は何を考えていたっけ」を手動で探していたのが、全部クエリが返してくれるようになった。情報が向こうからやってくる、という状態になります。
Dataviewの本質は「静的な整理」から「動的な再配置」へのシフト
フォルダ整理は一度決めたカテゴリに情報を押し込む設計です。後から「今考えているテーマにとって関連するノートを並べたい」という要求が生まれても、フォルダはそれに応えられない。
Dataviewは逆の設計をしています。ノートはどこに置いてもよく、クエリを書くことで「その場に必要な一覧」を毎回動的に生成する。Zettelkastenのアナログノートには「関連するカードが物理的に近くに並ぶ」という特性がありましたが、Dataviewはそれをデジタルで再現します。
Dataviewでホーム画面とデイリーノートを改善するでは、この「一度書いたクエリが常に最新の状態で情報を返す」という体験を実際の使い方と共に解説しています。
クエリは「コード」ではなく「英文」として読む
Dataviewを避ける一番の理由は「クエリ言語が難しそう」という印象です。ただ、これはコードとして読もうとするから難しく見えるのです。
Dataviewのクエリは英文として読むと意味が追いやすくなります。
TABLE file.mtime AS "更新日"
FROM "notes"
WHERE contains(tags, "review")
SORT file.mtime DESC
LIMIT 10
「TABLE(表として) / FROM “notes”(notesフォルダから) / WHERE contains(tags, “review”)(reviewタグが含まれるもの) / SORT … DESC(更新が新しい順に)/ LIMIT 10(10件だけ)」
そのまま読めます。記号の怖さがなくなったら、あとは実際に書き換えながら覚えるほうが早いです。
4つの表示形式だけ先に押さえる
Dataviewには4つの表示形式があります。どれを使うかが決まれば、FROM・WHERE・SORTは「型に部品をはめる」感覚で書けます。
| 形式 | 使い方 |
|---|---|
LIST | ファイル名の一覧。最もシンプル |
TABLE | 複数のプロパティを列として並べる。読書リストやタスク一覧に |
TASK | チェックボックス形式。タスク管理に |
CALENDAR | 日付プロパティをカレンダーに可視化 |
全部の構文を覚えてから使い始めようとしない。「LISTで一覧が出ればそれでいい」から始めて、必要になったらTABLEに移行する、という段階的な入り方が長続きします。
デイリーノートが「Dataviewを使い始める場所」として最適
Dataviewの恩恵を最も感じやすいのはデイリーノートです。一度テンプレートに書いておけば、毎日開くたびに最新の情報が返ってきます。
今日の期日タスクを自動表示
LIST
FROM ""
WHERE due = date(today)
ノートのフロントマターに due: 2026-04-15 のように期日を書いておくだけで動きます。
1年前に書いたノートを自動で引き出す
LIST WHERE file.cday = date(today) - dur(1 yr)
習慣的にノートを書いている人に特に効果が出ます。毎日、意識せずに過去の自分と再会できます。2022年からこのクエリをデイリーノートに入れていますが、「去年の今日」が向こうから来るだけで内省の質が変わりました。
読んだ本を日付付きでテーブル表示
TABLE read AS "読了日", title AS "タイトル"
FROM "books"
SORT read DESC
read: 2026-02-15 のようなプロパティを入れておけば、更新しなくても読書リストが常に最新を維持します。「リストを更新し忘れた」という問題がそもそも発生しなくなります。
DataviewとBasesの使い分け
ObsidianのコアプラグインBasesも「条件でノートを絞り込んで表示する」という同じ目的を持っています。使い分けの判断は比較的シンプルです。
- まずBasesを試す: コードを書かずにUIで操作できる。一覧から直接プロパティを編集できる点が大きな違い
- 複雑な条件や計算になったらDataviewを使う: 複数条件の組み合わせ・日付計算・カスタムフィールドの集計など、精密な制御が必要な場合
長く使い続ける「定点観測クエリ」はDataview、日々のタスクを管理する「操作するテーブル」はBases、という分担が自然です。詳しくはObsidian Basesの使い方を参照してください。
Dataviewは絞って使うほどObsidianの自由さを守れる
一度使えるようになると、何でもDataviewで管理したくなります。ただ、使いすぎには注意が必要です。クエリが前提になると、自由に書けるはずのObsidianが「入力規則に縛られた」空間になっていきます。
Dataviewが恩恵を発揮するのは「一度書けば毎回探しに行かなくて済む」場所です。デイリーノートのテンプレート、振り返りの自動化、期日管理。この3つさえ押さえれば、Dataviewの価値の大半を享受できます。
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