ライフログの入門?【書評】ライフログ入門

ライフログの入門?【書評】ライフログ入門

ライフログ入門 posted with amazlet at 11.01.17 美崎 薫 東洋経済新報社 売り上げランキ […]

最終更新日:2011年5月11日
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ライフログ入門
ライフログ入門
posted with amazlet at 11.01.17
美崎 薫
東洋経済新報社
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美崎 薫 著 ライフログ入門 読了。

日本のゴードンベルと言ってもいいんじゃないかと個人的に思っている、日本のライフログ第一人者の本。

ただ、ライフログの「入門」という意味では、これはちょっとあり得ない。まったく入門書ではない。難しすぎる。タイトルに偽りありまくりだ。

スーパーライフロガーのコラム。こういう視点で読めば、ライフログに関するヒントに満ちあふれた本になる。

とりあえず難しくて、わかりにくい。つまらない訳ではないが、読みやすいわけではない。個人的には面白かったが、くそつまらんという感想を抱く人は多いと思う。

じゃあなんでそう思ったか。

難しく感じたわけ

著者が変人過ぎる

決して悪い意味ではない。変人は大好きだし、変人によって世の中が変わると思う。

しかし、常人では変人のマネは出来ない。著者は自力でライフログソフトを作っているような「超人」である。ライフログにライフを費やしているのだ。

そんな事を常人が真似できるはずがない。

具体的な行動が見えづらい

本の中では何を記録しているのかという事はたくさん出てくる。

それを記録するために、筆者が独自の「ライフログシステム」を作って、使っていると言う事もわかる。

ただ、それがいったいどういう物なのか全然想像できない。

ライフログを取る。Whatはわかるんだけど、Howがわからない。だから、どういう行動をしたらいいのかわからない。

ときどきオタク全開

全体的な文章の調子が、昔の学者なイメージ。難解で、言い回しがくどい。

gihyo.jpの連載では全くそんな事がなかったので、これは敢えて書きたいように書いたらこうなったのだろう。

こういうのは単純な好き嫌いだとは思うが、ところどころノリについて行けない。

ライフログ経験値はホントすごい

アナログを含めると、ウン十年の歴史。保存されているライフログデータは2TB超。

この圧倒的な量を蓄積するためには、とにかく年月をかけるしかない。

すでに「活用」しまくっている人なのである。そして、なんだか私が想像している「ライフログ」のレベルを大きく超えている。なんかなんでもライフログなのだ。

自分の持ち物をひたすらEvernoteに突っ込んでみたら想像以上にスッキリした

たまたま上記記事が筆者の目にとまったらしく、なんとオレブログ初の書籍掲載である。

そして、これも筆者に言わせるとライフログなのだ。(と解釈した)

うーむ。そうか。オレもライフロガーな素質たっぷりだったのか。ていうかこれライフログか。「持ち物」を「記録」してある。繋がる事は繋がる。

要するに、こんな感じで、全部ライフログに繋がってしまうのだ。やはり入門という言葉は合わないと思う。

ライフログが役立った具体例いくつか

とにかく、気付いたらどんな事でもログ化してみる。ライフログを残すというのは、主観的な行為であって、自動で収集され、誰もが自動的に再構築出来るようなデータには興味がない。

こういう筆者の思想を元に、たとえば、爪切りの記録をしてみた事、飲んだワインを記録してみた事、これらから、どんな「役立つ事」が得られたか、などという事例もあったりする。

この辺は面白い。

入門ぽい事も多少はある

一応、ライフログ入門的な話もあるにはある。

いくつかいい言葉もあったので引用しておく。

ライフログとは、この月並みで特徴の見つけにくい凡庸な記録の山をヴィンテージの宝物に返る技術である。

p.3

ライフログとは、ログをとれるセンサー機器と蓄積できるストレージの発達によって生まれた様々な人生の断片を組み合わせて活用する作業であり、活用可能な状態のログを言う。

p.25 2010年のライフログの定義

その場で解決したいほんの小さな事を一つ一つ解決できる

ライフログで何が出来るか、について

他に、こんな意見もあった。

  • 目的のないライフログはイザ活用しようとしても実用にならない
  • 客観的なデータなんて存在しない
  • 何を記録するかは自明ではないが、最終的にどう使うかを視野に入れる事が重要
  • まずやる、そこから何かを見いだせばよい
  • ログを取ってみないとわからない事はあっても、ログを取ってみないと必要かどうかもわからない

この辺りは、やはり達人。

知識も経験も全然違う。

まとめ ノウハウ本期待する人にはオススメしない

まぁ、ようするに、このタイトルを期待して買ったら失敗すると思います。

ただ単純にライフログってものに興味があって、それについての知識や見聞を深めるという目的ならアリ。

いわゆるハウツー本では無い。そのつもりで読めば、面白い所はたくさんあります。

参考

ライフログ入門
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