リックにデバイスを掛けるとフレーズが無限に広がる

覚えたリック(定番フレーズ)にデバイス(操作手法)を掛けると、少ない素材から多くのバリエーションが生まれる。4層の掛け算構造と、音階デバイスによるジャンル別の色の出し方

覚えたリック(定番フレーズ)をそのまま弾くだけでは、フレーズの数が増えないと演奏の幅が広がらない。リックにデバイス(操作手法)を掛け合わせると、少ない素材から多くのバリエーションが生まれる。

リックは完成品ではなく、デバイスによって変形するための素材として扱う。リズムだけを残して音階を変える、音階を維持してスペースを入れる、逆行させる、間隔を変える。こうした操作のひとつひとつがデバイスであり、ひとつのリックに複数のデバイスを適用するだけで、まったく別の印象のフレーズができる。

音楽を構成する要素は大きく4つの層に分けられる。

この4層のどれか1つをデバイスで入れ替えるだけで、フレーズ全体の印象が変わる。4層の掛け算でバリエーションが増えていく。

ただし、デバイスを使うためにはまずリックの暗記が先になる。リックは会話における挨拶のような定型句で、これを無意識に出せるまで覚えることが前提になる。暗記した定型句をデバイスで変形させることで、再生を超えた即興になる。

音階の操作もデバイスとしてまとめられる。アプローチノートの付加、インターバルの逆転、特定のスケール断片の使用をひとつのデバイスとして扱えば、ジャンルごとの色を意図的に出し分けられる。ブルースならブルーススケール的な装飾、ビバップならクロマチック経過音という具合に、ジャンルの特徴を操作手法としてパッケージ化する。

スタンダード曲のメロディーも練習素材として使える。メロディーをアルペジオの骨格として捉え、コードトーンの展開として分析しながら弾く練習は、耳と指の連動を鍛える方法として有効。

リックの暗記とコピーの方法についてはコピーの深め方を参照。リズム面でのデバイスの使い方はリズムとスペースもデバイスとして扱えるで扱っている。

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