64パッドの三和音を形で覚える:メジャーとマイナーの6フォーム

前回は、そもそもコードとは何なのか、なぜ複数の音を一つのまとまりとして考えるのか、という話をしました。

前回:コードとは何か

たとえばCというコードは、ド・ミ・ソの3つの音、音名で書けばC・E・Gの3つの「かたまり」をCと呼ぶ。この塊の作り方をルール化すると、意思疎通がスムーズになる(少ない文字でたくさんの情報を表せる)というのがコードというものを使うメリットです。

ただ、Cがド・ミ・ソだと分かっても、実際にパッドでどこを押さえればいいのかを理解しないと「Cのコード」を押さえることはできません。

そして、ここからがパッドの面白いことなんですが、パッドは理論上「機能が同じ音はすべて同じ形で理解できる」という特徴があります。

ギターも似たような特徴はあるんですが、ギターは4弦と5弦の間だけ「ズレ」があったり、また弦楽器という特徴によって「1本の弦で1つの音しか出せない」ために、どうしても制約は存在します。(ピアノは、そもそもCとDでは全然形が異なる。Cを押さえて仕組みを理解するのは簡単だけど、Dになるといきなり黒鍵が混じって、Cとなにが同じでなにが違うのかという構造的な整理が難しくなる)

3和音を2種類覚える

ということで、いろいろな前置きは置いといて、まずパッドで使える「3和音」を「2種類」だけ。これを理屈を含めて覚えてしまいましょう。

覚える3和音は「メジャー」と「マイナー」の2種類。(正確にはほかもあるけどそれは後回し)

極論、この2種類を覚えて極めるだけでも、けっこうな数の曲を、それっぽく演奏することができるようになります。

で、よくある理論書とかだとメジャーとマイナーの違いは「3度」と呼ばれる下から2個目の音。これが一個ズレてるかどうか、みたいな話が出てくるんですが、ここからは小難しいことを考えるよりも、実際の押さえ方を見て「目で把握する」のが一番。

ここがPadのわかりやすいところです。

メジャーとマイナーの形の違い

メジャー
メジャー
マイナー
マイナー

メジャーとマイナーの別の形

メジャー
メジャー
マイナー
マイナー

メジャーとマイナーの違いはまん中だけ

画像を見ていただくとわかるように「3和音」というのは、3つ押さえる音のうち、この「真ん中の音」がどっちによっているか、というだけの違いです。

(そして、パッドはギターのように「同じ音のなる場所」が複数あるので、押さえ方もなんパターンか存在する)

あとは、これを64 Pad Exploreeなどを使って実際に音を出していただくのがオススメです。音を聴くと、真ん中の音が一個違うだけで音の印象がかなり変わる、ということを身をもって知ることが出来ます。

こういうのを「理屈とセットで」理解するのが重要です。詳しいことはあとでいい。でも、大ざっぱな理屈をイメージして、その理屈を実際と身体で体感する。

これがメジャーとマイナーを知る第一歩です。

CコードとDコードの違い

そして次は「Cのコード」と「Dのコード」がどう違うのか。

CDEFGABC、というのは、音楽で習う「ドレミファソラシド」だとイメージしてもらうといいでしょう。

で、CからDにコードが変わるとなにが変わるのか?

これは、メジャーとマイナーよりも、もう圧倒的にわかりやすいです。

Cコード
Cコード
Dコード
Dコード

CとDの違いというのは、ただの平行移動。Cコードの形を右側に2個ずらしてやれば、そのままDというコードができてしまいます。

もっとすごいのが、これがたとえばFとかGになったらどうなるか?

それも同じです。

CとFの違いはこれ。

Cコード
Cコード
Fコード
Fコード

そしてこれがCとG。

Cコード
Cコード
Gコード
Gコード

超大ざっぱなことをいうと「同じルールのコードは、すべて同じ形でいい」

これが、実はコードを覚える時に超すごいことなんです。

ピアノは、CとDは形が違う(厳密に言えば黒鍵も1とすれば、音同士の間隔は同じ)

ギターは、横の移動ならば同じ並びにできるけど、縦の移動はズレてしまう。また、弦を押さえて鳴らすという構造や、開放弦の音が美しく多用される、ということが理由で「基本の形」を押さえることが少なく、これまた「コードの構造」を覚える時に、どうしても視覚的に統一したイメージを持ちにくい。

横が足りないからずらすことはある

もちろん、パッドも「平行移動」には限界があって、現実的なことを言うと、実際に演奏するとなれば、数パターンの形を使うことは当たり前です。

もっと言えば、かっこよく弾き語りしたり伴奏したりする場合は、基本の形だけではかっこよさが足りず、いろいろな形を使う場面というのは当然出てきます。

現実的な話をすると、メジャーとかマイナーとかは、たいていそれぞれ3パターンくらいはよく使います。

メジャーの3フォーム

フォーム1
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フォーム2
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フォーム3
フォーム3

マイナーの3フォーム

そして同じくマイナーも、だいたいこの3パターンくらいはよく使います。

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フォーム3
フォーム3

ただ、こんなものを丸暗記して覚えようとしても、なにも面白くない!

とりあえずは「コードごとにルールが決まってる。でも実際はなんパターンかの押さえ方はある。そしてそれはルールから導き出せる」

これを理解すること。

理解できていれば、まず忘れにくい。そして、忘れてもすぐに思い出せるし、一つの内容を他のことにも応用が出来る。

これが重要です。

それっぽい曲を弾いて覚える

なので、基本的な理屈が理解できたら、あとはもうそれっぽい曲を弾いてみて、それっぽい感じの演奏をしてみながら、少しずつ「勝手に覚えていく」のが重要です。

現実的な話をすると、世の中に存在する曲の大半のコードには「よくあるパターン」が存在します。

さらに、よくあるパターンからはずれたようなものも、よくあるパターンをほんの少し改造しただけだったりするものも多いです。

そういうことを、分析して理解しやすくなることもパッドの楽しさなんですが、難しい話はまず置いといて、まずは弾いてみる。

サンプル曲はスピッツの「チェリー」です。それは、我々世代ならば、だいたい歌詞やメロディーはわかるから。

そして、ピアノでもギターでも演奏しやすい Key = Cの曲(細かいことは気にしなくていい)で、むずかしいコードを使わなくても、わりと簡単にそれっぽい感じの演奏にしやすいから。(実は究極的には、コードの解釈なんてものは「自由」であるという結論になるんですが、それも今回はおいときます)

ということで、次は「チェリー」のコードを使って、曲の中で3和音の形を覚えていきましょう。