完了したタスクを消すのをやめたら、タスク管理が行動ログに変わった
完了したタスクを消すのをやめたところから、私のタスク管理は変わりました。実行と記録を同一の行為にする、Obsidianを使った独自の実践手法。
2010年頃、GTDを知って週次レビューを試みました。最初の1〜2回は充実感がありました。ところが続けるほどリストが増えていき、レビューに使う時間は少しずつ増えていきました。「やめよう」と決断したわけでもなく、かなり自然に、なんとなく離れてしまったのです。
後から振り返ると、バッチ型の週次レビューは蓄積が増えるほど負荷が積み上がる構造になっていました。当時の自分にはそれを言語化できなかったから、「やめよう」とも「やり切ろう」とも言えずに終わりました。
その後、たすくまやTaskChuteといったタイムトラッキング系のツールを経て、現在はObsidianのデイリーノートを中心に据えた形に落ち着いています。この変遷を通じて見えてきた一番の気づきは、タスク管理の本質は「実行」ではなく「記録」にある、ということでした。
完了したタスクこそが翌日の計画を精度ある推定に変える
一般的なタスク管理アプリは、完了したタスクを視界から消します。終わったことはノイズだという発想です。しかし、たすくまやTaskChuteのようなタイムトラッキング系のツールを使い込んでわかったのは、完了記録こそが一番価値のある資産だということでした。
タスクの開始・終了時刻を記録していくと、タスクリストはそのまま1日の行動ログに変わります。ログがあれば「この作業は実際に何分かかるか」を正確に見積もれるようになります。次の計画が精度を持ち始める。タスクの実行と記録は分けられない、同一の行為です。
デイリーノートは実行と記録が分離しない唯一の場所
現在は、デイリーノートをタスク管理の中心にしています。
デイリーノートは「その日一日のインボックスかつ作業スペース」として使います。タスクを実行しながら、作業中に生まれた思考や参照リンクをタスクと同じ行に書き残します。こうするとタスクの完了記録が、文脈を持ったまま手元のObsidianに蓄積されていきます。
「どのタスクをその日に表示するか」はDataviewプラグインの動的クエリで自動化しています。Vault内のどこに書かれたタスクでも、特定の日付やタグが付いた未完了タスクをデイリーノートに引き寄せます。書く場所を限定せず、実行画面だけを一本化する形です。
データベース的な管理が必要な場面ではObsidian Basesも使います。Dataviewがクエリによる閲覧に特化しているのに対し、BasesはUI上でステータスや日付を直接編集できます。両者を使い分けることで、タスクのメンテナンスコストを抑えています。
「いつかやるリスト」の積み上がりはSRSによる循環処理で解消する
タスク管理で必ず行き詰まるのが、「いつかやる(Someday)」リストの問題です。時間が経つほど実行されないタスクが蓄積して、レビュー負荷が増大し、最終的にシステムが破綻します。GTDをやめた当時も、このサイクルに入っていたと思います。
この問題に対して、ObsidianのSpaced Repetition機能をタスク管理のアラートとして応用しています。「いつかやりたいこと」のタスクにSRS用のタグを付けておくだけで、フラッシュカードのように適切な間隔で自動的に視界に現れます。その時点で「いま実行するか」「まだ見送るか」「削除するか」の3択を判断するだけです。
100件のタスクを週末に一括でレビューする負担が消えます。「忘れた頃にまた検討する」という循環処理が自動化されるので、積み残しのタスクが精神的な重しになりにくくなります。常時レビューという考え方に切り替わってから、週次レビューへの依存がなくなりました。
Spaced Repetitionプラグインで実現する「常時レビュー」について Spaced Repetitionでのレビューを実例と共にじっくり解説
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