topics

MOCの構造を整える:見出しと順序で知識を辿りやすくする

MOCの構造を整える

MOC(Map of Content)は、関連するノートへのリンクを集めた地図です。ノートが増えると、リンクを追加するだけでは地図として使いにくくなることがあります。

どの見出しに置くか。上からどの順で読むか。見出しとタイトルの言葉が対応しているか。MOCはリンクの集合であると同時に、読者が知識を辿る順番を決めるページでもあります。

MOCに説明文を足す前にタイトルを見る

MOCの見出しの下に、リンクの説明を何行も足したくなることがあります。リンクだけでは意味が伝わらないからです。

ただ、特に複数の命題を順に読ませるMOCでは、説明文を足す前にタイトルとリンクの言葉を見直します。命題形のタイトルが並んでいれば、リンクの配置そのものから何を集めたのかが伝わります。説明文で補わなければならない状態は、タイトル群が主張を十分に表せていないサインかもしれません。

MOCの役割を越えた散文や、別の場所にある情報の重複も、ページを重くします。必要な説明はMOCへ移すより、リンク先のノートへ戻ってタイトルや命題を整える方が、地図としての見通しを保てます。

親MOCへのリンクは例外です。ページの位置を確認するための一行なので、冒頭に置いて構いません。一方、隣接するMOCへの案内は、本題のリンクを読み終えた後に置く方が、読み始めの負荷を増やしません。

見出しはタイトルの言葉を受け取る

MOCのタイトルで使った中心語を、sectionの見出しでも繰り返します。

たとえばタイトルが「一つの価値観に縛られる仕組みと抜け道」なら、「価値観に縛られる仕組み」「価値観の縛りから抜ける方法」のように、タイトルの語を見出しへ残します。別の言葉へ言い換えると、読者は見出しがタイトルのどの部分に対応するのかを頭の中で翻訳しなければなりません。

語彙をそろえることは、見た目の統一ではありません。タイトルが立てた問いを、各sectionがどこまで引き受けているかを読み取りやすくするための設計です。タイトルを直したときは、見出しも同じ言葉に合わせて確認します。

sectionの順序が知識を辿る道になる

sectionを思いついた順に並べると、読者が自分で理解の順番を組み直すことになります。リンクを並べ終えた後に、上から読んだとき理解が積み上がるかを見直します。

問題を扱うMOCなら、仕組み、そうなる経路、問題への気づき、抜ける方法、代表的な事例の順に置くと、仕組みを理解してから対処へ進めます。気づきと抜ける方法は離さず、関連する事例は最後に置きます。この順序は、問題を説明するMOCのための判断です。すべてのMOCへ機械的に当てはめる型ではありません。

関連MOCへの移動は、本題を読み終えた後に置きます。親MOCへの一行だけは冒頭にあってよい。案内の役割が違うためです。

空いている場所は次の知識を教える

MOCを整えると、すでにあるノートだけでなく、足りないノートも見えてきます。あるsectionから次のsectionへ話がつながらない。主張を支える命題がない。そうした空白は、地図の失敗ではなく、次に考える問いの手がかりです。

空白を説明文で埋めて見た目だけ整えると、どこが未整理なのか分からなくなります。必要なら新しい命題を別ノートとして書き、まだ書けないなら空いた場所を残す。MOCは完成させて閉じるより、知識の欠損を見つけながら組み替える地図として使います。

MOCを見直すときは、リンクが揃っているかだけでなく、タイトルと見出しの語が対応しているか、上から辿って理解が進むか、本題と案内が分かれているかを確認します。整える対象は装飾ではありません。読者が次のノートへ進むための道です。

ObsidianのMOCでは、話題を網羅する索引型と主張を軸に命題を集めるテーゼ型を分けて説明しています。分類を先に固定せず、接続から構造を育てる考え方はノートをつないで構造を後から作るで扱っています。

AIと知的生産のニュースレター

Knowledge Stack