読書メモは元の文を見ずに自分の言葉で書き直す
線を引く読書や書き写しでは本を語れるようにならない理由と、元の文を見ずに言い直す書き方、読書中の一次メモと後日の清書を分ける工程を説明する。
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読書メモは元の文を見ずに自分の言葉で書き直す
本の文章をそのまま書き写したメモは、読み返しても著者の言い回しが頭を通り過ぎるだけです。人に説明しようとした瞬間に崩れる。読書メモの中心にある作業は、保存ではなく書き直しです。同じ趣旨を、元の文を見ずに、自分の言葉で言い直す。数学の問題を、答えを見ずに解き直すのと同じです。理解のテストと定着を、この一手間が両方兼ねてくれます。
書き直したメモには、もうひとつ利点があります。自分の語彙で書いてあるから、後から自分の言葉で検索して見つけられる。何ヶ月経って読み返しても、他人事ではなく自分の考えとして読めます。
線を引くだけでは語れるようにならない
重要な箇所に線を引く。付箋を貼る。ページの角を折る。どれも後で見返すための目印としては役に立ちます。ただ、それだけでは本を語れるようになりません。線の上にあるのは著者の文章そのままです。何度読み返しても、自分の語彙に置き換える作業が一度も発生しない。
線を引くこと自体をやめる必要はありません。「後で自分の言葉で書き直す前提」で目印として付ければ、線引きとメモがつながります。
引用と自分の考えは分けずに書く
書き直すといっても、引用をゼロにする必要はありません。引用と自分の考えを別のノートに分けるやり方は、手間が大きいわりに読書のリズムを切ってしまいます。同じメモに混ぜて書いて、「→」や「考察:」のような印だけ付けておく。どこまでが著者の主張でどこからが自分の意見か、後から判別できればそれで十分です。
大事なのは完璧な分離ではなく、出典がわかることです。印さえあれば、引用も自分の言葉も同じ場所に置けます。
読書中の一次メモと後日の清書を分ける
読みながら完成度の高いメモを書こうとすると、内容を理解する頭と文章を整える頭が同時に動きます。これが本のリズムを切る原因です。読書中は雑な一次メモだけ。清書は後日。こう分けると、それぞれの作業に別の頭を使えます。
読書中は気になった箇所の特定と直感的な反応の記録に集中する。清書のときは、読み終えた全体像を踏まえて落ち着いて言葉を選ぶ。時間を空けると細部の記憶が抜け落ちて、大事な論点だけが手元に残るという効果もついてきます。
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