アトミック・シンキングの原則:1枚のアトミックノートの作り方
1ノート1命題を基本に、似た主張を分ける判断、命題形タイトル、重なるノートをMOCで束ねる考え方まで、アトミックノートを1枚作るときの原則を説明します。
アトミック・シンキングの原則
アトミックノートは、一つのノートを一つの命題に絞って作ります。
小さいノートとは、短いノートのことではありません。
後からその主張だけを並べ替える。そこだけ書き直す。別のノートへつなぐ。そういう操作ができる単位まで分けます。
似たノートが増えても構いません。視点や適用範囲が違えば、別の命題として残します。
一つの命題まで分ける
一つのノートに複数の主張を入れると、一部分だけ直したいときにも、ほかの内容との関係を確認する必要が出ます。リンクした側から見ても、何を指しているノートなのか曖昧になります。
書いている途中で「また」「さらに」と別の主張へ進みたくなる。
そこは分割のサインです。
書き終わった後で二つの命題が混ざっていると気づいても、遅くありません。その時点で分ければいい。
最初から正しい境界を当てることより、後から分け直せることを優先します。
似ているから統合とは限らない
既存のノートとよく似た主張が見つかると、「もうあるから作らなくていい」と考えたくなります。
ただ、似ていることと同じ命題であることは別です。
片方が「分けると何が起きるか」を扱い、もう片方が「粗いまま残すと何に困るか」を扱っているなら、使う場面が違います。肯定形と否定形、対象のレイヤー、適用範囲が違う場合もある。
この粒度で分けると、ノート数は増えます。
「多すぎる」と感じることが、正しく分かれている結果の場合もある。
重複かどうかは、書く前に全部決着させなくても構いません。実際に使って、同じ命題だと分かったものは後で統合できます。
重なる命題はMOCで束ねる
似た命題を一枚へ詰め込む代わりに、MOCや索引の側でまとめます。
重なるなら、ノートを太らせるのではなく、上から束ねる。
一つの命題は、複数の索引から参照して構いません。読書について考えたノートが、文章を書くMOCにも学習のMOCにも必要なら、同じノートを両方からつなげます。
索引も先に細かく作りません。命題が集まり、まとまりが見えてから作る。索引そのものが大きくなりすぎたら、その索引も分けます。
ノートをつないで構造を後から作るでは、このボトムアップの構造化を扱っています。
タイトルは発見を一文で言い切る
「タスク管理について」では、何を考えたノートなのか分かりません。
アトミックノートのタイトルには、そのノートで分かったことを書きます。
タイトルだけで主張が分かれば、本文を開かなくても並べ替えたり、ほかの命題との関係を見たりできます。
タイトルに二つの結論が入るなら、本文にも二つの命題が混ざっているかもしれない。反対に、何を言い切ればいいのか決まらなければ、まだ中心が定まっていない可能性があります。
タイトルが、理解の検査になる。
タイトル付けは思考の完了であるでは、この考え方を詳しく扱っています。
本文は命題を長く使える形にする
本文では、タイトルで言い切った命題が、後から読んでも意味が分かるように書きます。
本や記事を素材にした場合も、元の文章を保存するだけでは足りません。その命題が何を意味するのかを、自分で扱える言葉にする。
出典を消すわけではありません。必要な出典は残しつつ、出典の話題を知らなければ意味が通らない文章には固定しない、ということです。
別の視点が必要になれば、一枚へ全部追記するのではなく、別の命題として書いてリンクできます。
一枚を守るより、後から直せることを優先する。
ノートを完成させないほうが育つでは、その後の分割・リンク・見返しを扱っています。